
(66)〜road of 〝AHead〟〜 古庄竜也「少しでも成長して、少しでも前に出る」
「しっかり頂点だけを見つめる」。石田吉平主将(文4=常翔学園)が今年度のスローガン『AHead』に込めた思いだ。4年ぶりの大学選手権(以下、選手権)優勝という頂点の地へ。闘球に魂を込め、たくさんの汗を流した日々。4年生にこの4年間とラストシーズンに懸ける思いを語っていただいた。11月1日より連載していく。
第13回目は、古庄竜也(情コミ4=中部大春日丘)のインタビューをお送りします。(この取材は10月13日に行われたものです)
――4年間を振り返るといかがですか。
「入部した時は初めて東京に来たこともあり、有名な選手も多く新鮮で、怖さ半分、うれしさ半分という感じでした。入部前は大学ラグビーが高校の延長線上だと思っていましたが、まったく別物で何もかもが1からの積み上げでした。フィジカルや求められるプレーも違いますし、そういう意味で1から積み上げていくというかたちで、毎日必死に頑張って練習に励んでいました。3、4年生になってからは、短い時間であとどれくらい成長できるかを考えながら練習するようになりました」
――この4年間で、体重は何キロ増量されましたか。
「13キロ増量しました。去年までいた栄養士の山田さんがことあるごとに『飯食っているか』や『何食べたか』とおっしゃってくれて、とてもサポートしてくれました。そのサポートや1日5食食べることが13キロ増量につながったと思います」
――明大ラグビー部に入って感動した試合、印象に残っている試合を教えてください。
「1年生の時の(選手権の)決勝戦が新国立競技場であったのですが、スタンドから見る満員の国立の景色は迫力がありました。しかも明大が決勝の舞台で戦っているという光景を見たときは感動しました。自分が出た試合で印象に残る試合は、僕が2年生の時の慶應C戦です。あの時Aチームが試合に負けて、それの敵を討つ感じで気合いが入っていました。実際試合が始まっても競った試合で、Cチームの試合でしたが明大を背負っているという感じがあったので、とても印象に残っています」
――4年生になってから、最上級生として気持ち的に変わる部分はありましたか。
「そうですね。今までは4年生の先輩がチームを引っ張ってくれました。僕はどちらかというとあまり目立つタイプではなかったのですが、リーダーシップを取れるようにならないといけないと思って、少しはその部分で成長できているのではないかなと思います」
――お世話になった先輩と期待を寄せる後輩はどなたですか。
「お世話になった先輩は、去年部屋が一緒だった航瑠(宮崎・令4商卒)さんです。とても優しい人だったので、同じ部屋でも気を使わなくて一緒にいられるのが良かったです。期待を寄せる後輩は、石塚勝己(情コミ3=桐蔭学園)です。日常生活でも気遣いができますし、とてもいいやつです」
――チーム内で尊敬している方はいますか。
「圧倒的に石田吉平ですね。努力を惜しまないです。それは吉平だけではないですけど、やはり誰からも尊敬されているというのが彼のすごさや魅力です。彼をキャプテンにしたのも僕たちの代で決めたので、やはり彼の言うことは誰でもついていけるというか、うなずけるというか、吉平が言うならそうしようとなる感じがあります。カリスマ性がありちゃんと彼自身努力しているので、彼を尊敬しています」
――明大のコーチ陣はどのような方でしたか。
「FWコーチの滝沢(佳之・平13政経卒)コーチにはとてもお世話になりました。どのチームにいようが、叱るときは叱られますし褒めるときは褒めてくれる、良いコーチでした」
――学生スタッフさんの存在はいかがですか。
「距離が近いので、頼りになって話しやすいですし、とても仕事ができる人たちばかりです。同じ学年の小林(瑛人主務・法4=明大中野)や佐賀(優真学生トレーナー・文4=国学院)も、とても信頼できる存在だなといつも感謝しています。試合中も小林の声が聞こえるので『なんかやばい。頑張らなきゃ』となりますね」
――後輩へのメッセージがあれば教えてください。
「やはり明大ラグビー部に所属するということは、どんな人であれたぶん楽しいことよりも苦しいことや辛いことが絶対多いと思います。後輩たちも大変だと思いながら毎日過ごしていると思いますが、絶対にそういう辛さや苦しみは自分の力になると信じているので、明大ラグビー部での経験はとても大切にしてほしいです。いずれ将来自分の武器になると思います。自分たちのやっていることは間違いないので、頑張ってください」
――改めて古庄選手にとって『AHead』にはどんな意味が込められていますか。
「(選手権で)1年生の時は決勝で負けて、2年生の時は準決勝で負けて、3年生の時は決勝で負けてと優勝ができていない、優勝まであと一歩のところにいました。チームにとってあと一歩先を行くという気持ちが込められていると思います。個人としては、少しでも成長して少しでも前に出るという意味だと感じています」
――ありがとうございました。
[井垣友希]
◆古庄 竜也(ふるしょう・りゅうや)情コミ4・中部大春日丘、185センチ、93キロ
古庄選手の好きな食べ物は、お寿司!回転寿司に行ったら、毎回20皿は超えるそう!「財布と相談しながら決めて食べています(笑)」
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