
(143)全日本大学駅伝事後インタビュー⑩/園原健弘総合監督
紫紺の願いはかなわなかった。3年連続のシード権獲得を目標に挑んだ全日本大学駅伝(以下、全日本)。前半の流れを生かせず、結果は9位と目標にあと一歩届かなかった。残す駅伝は約2カ月後に控える箱根駅伝(以下、箱根)のみ。雪辱を果たすべく、明大競走部は新たな戦いへと走り出す。
第10回は園原健弘総合監督のインタビューです。
ーー今回の結果についていかがですか。
「シード権を逃して本当に残念でした。その一言です」
ーーうまくいかなかった部分はどのような部分ですか。
「やはり4年生が期待通りの走りができなかったと思います。全体的に期待を下回ったという感じです。昨年度もそうでしたが、4年生になって頑張り過ぎていることが、疲労が抜け切らないままレースに出てしまうことにつながっているところもあります。そこで今回はフレッシュな力に期待していました。森下(翔太・政経1=世羅)と吉川(響・文1=世羅)は1年生でよく走ったと思います。1区、2区はいい滑り出しでした」
ーー選手たちにはこの経験をどのようにつなげてほしいですか。
「今回はまだレースの途中だと思っています。最終的には箱根駅伝(以下、箱根)でこの結果の倍返しをするつもりでやってほしいです。ここで終わりではなく、箱根に向けてレースは続いているという流れの中で、今すぐに箱根に切り替えてやってほしいと思います」
ーー大学スポーツには教育という部分もあります。今回の経験から何をどのように学んでほしいですか。
「同じ土俵で戦って結果が出ています。我々も含めて、自分たちがやっている努力が本当に最大限頑張った努力なのか、有効な努力をしているのかということはいつも検証しながらやらないといけないと思います。もちろん教育の現場だから頑張ればいいというようなところもあります。しかしその部分だけではなく、我々は結果を出さないといけません。結果を出せないというのは何かが足りていないからです。結果が出ないというところを学生だけではなく、我々組織運営も含めてその都度検証していきたいと思います」
ーー箱根に向けてはいかがですか。
「明治は前へ前へというところでがむしゃらなところが大事だと思います。しかし、ここ2、3年は一回意気消沈するとそのまま落ちていってしまうところがあります。一回うまくいかなくてもそこから倍返しできるくらいの力を付けて、一つや二つの失敗でくじけないような強さをこれから発揮したいと思います」
ーー応援してくださっているファンの方々へメッセージをお願いします。
「いつも期待に応えられないような結果で、本当に心苦しいです。学生は本当に精いっぱい走った結果です。もちろん頑張ればいいということだけではなく、結果も出したいです。今の競走部のメンタリティーとして『失敗は許されない!』みたいな萎縮したものがあるかもしれません。それは日本人の中に染み付いているところもあると思いますが、私のマネジメントの悪さによるところです。明治の良さは本来、失敗してもめげない!克服、逆転、倍返し!形成が悪くなってもずるずる行かない。後になればなるほどしぶとさを発揮する。そんな大学です。今回は1区、2区はいいスタートを切れています。昨年度の箱根の失敗を克服しています。ここからは、逆転、倍返し、しぶとく頑張ります。しっかり現状の悪いところを見つめ直しながら次に進んでいきますので、引き続き応援よろしくお願いいたします。いつも応援していただけていることに感謝しています。ありがとうございます」
――ありがとうございました。
[大橋直輝]
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