(141)全日本大学駅伝事後インタビュー⑧/尾﨑健斗

2022.11.10

 紫紺の願いはかなわなかった。3年連続のシード権獲得を目標に挑んだ全日本大学駅伝(以下、全日本)。前半の流れを生かせず、結果は9位と目標にあと一歩届かなかった。残す駅伝は約2カ月後に控える箱根駅伝(以下、箱根)のみ。雪辱を果たすべく、明大競走部は新たな戦いへと走り出す。

 

 第8回は尾﨑健斗(商2=浜松商)のインタビューです。

 

尾﨑

8区 区間15位 59分56秒

――今回のレースの振り返りをお願いします。

 「結構難しい位置で(襷を)もらって、走っていてもすごく苦しい走りになってしまいました。客観的に見てまだ力不足だなというのはすごく感じました。15キロ以降で足が止まってしまい、後半伸びなかったことが大きな反省点です」

 

――8区への出走はいつ頃決まりましたか。

 「早大競技会が終わった後に佑樹さん(山本駅伝監督)から『しっかり万全な状態をつくれば、お前を8区に使う選択肢もある』と言っていただきました。そこからずっと準備し、レース1週間前まで練習を完璧にこなせていたので、そこのあたりから8区への出走が見えてきたのかなと感じます」

 

――レースプランはどのように考えていましたか。

 「1キロを3分切るぐらいでずっと押していけたらと思っていました。実際には、9位という立ち位置で前半は追わないといけない感じでした。なので、最初は少し早めに入り、淡々と自分のペースで行き、後半上げていけば8位も見えてくるのではないかと考えていました」

 

――シード権まで51秒の差で襷を渡されました。プレッシャーはありましたか。

 「自分の想定では5、6位などシード権から貯金がある状態で来ることを臨んでいましたし、それぐらいの余裕を持ってスタートしたかったというのがありました。動揺はしませんでしたが、プレッシャーには感じました」

 

――前にいた東洋大に離された時の心境としてはいかがでしたか。

 「精神的に本当にきつかったです。自分的にはいいペースで持っていったと思いましたが、それでも離されてしまうという全く詰まらない状況でした。すごくしんどかったです」

 

――区間15位、シード落ちという結果ついてはどのように捉えていますか。

 「区間15位に対してはもう少し上の順位であっても良かったのかなと思います。実際に今日の走りで区間15位ということで周りの大学も強いと感じました。チーム内競争だけではなくて周りの走りも意識しながらレベルアップできたらと感じました」

 

――昨年度の箱根駅伝予選会以来となる長距離のレースでした。

 「与えられた練習で自分なりに考えて20キロという距離を走り切れるようにしていました。結果的には失速してしまいましたが、これまでの過程を見るとよくここまで持ってこれたという思いが自分の中ではあります。そういった面で自分にはまだ伸び代があるのではないかと感じました。箱根も20キロという距離になりますが、それに向けてもう一回つくり直せたらなと思います」

 

――課題は15キロ以降の走りといった感じでしょうか。

 「そうですね。15キロ以降ということでもう少し練習のボリュームを増やしていきたいと思いました。それが再確認できたので自分にとっては今回走って良かったのではないかなと思います」

 

――今後に向けた意気込みをお願いします。

 「自分にとって今回の大会はすごく勉強になりました。ここから箱根で他大学の人と勝負する、シード権を獲得するという目標に向けてはすごく必要な大会だったと思います。今回感じた課題を箱根に生かしていけたらと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[永井涼太郎]