
(136)全日本大学駅伝事後インタビュー③/櫛田佳希
紫紺の願いはかなわなかった。3年連続のシード権獲得を目標に挑んだ全日本大学駅伝(以下、全日本)。前半の流れを生かせず、結果は9位と目標にあと一歩届かなかった。残す駅伝は約2カ月後に控える箱根駅伝(以下、箱根)のみ。雪辱を果たすべく、明大競走部は新たな戦いへと走り出す。
第3回は櫛田佳希(政経4=学校法人石川)のインタビューです。
櫛田
3区 区間14位 34分59秒
――当日のコンディションはいかがでしたか。
「コンディション的にも疲労はなかったので、そこの点から踏まえると練習不足が一番の要因だと思います。それ以外に関しては悪くはなかったです」
――3区に選ばれた理由はありますか。
「理由は言われていないのですが、落としてはいけない区間だということで僕が選ばれたのだと思います」
――児玉真輝(文3=鎌倉学園)選手が4位で襷を持ってきたときの気持ちはいかがでしたか。
「ここで落とすことはできないという心境で挑んで、その結果空回りと言いますか、1キロ2分55秒以上のペースを楽に上げることができませんでした。その点に関しても練習不足が否めないと思います」
――レース全体の振り返りをお願いします。
「全体を通してみると、ラストを上げて出せる力を出し切れたことは悪くなかったです。ただ、区間14位と今までで最悪の順位を取ってしまい、記録的にも全然満足することができなかったので、練習を積んでいかなければいけないと思いました」
――中盤あたりまでは順大の選手についていきましたが、レースプラン通りにはいきましたか。
「2分55秒以上のペースに対応できず、正直ぎりぎりで走る形になってしまいました。本来だったら楽にペースを上げて9キロぐらいまでついて、そこから上げるプランでしたが、それを成す体力だったりスピードだったりを備えていませんでした。3区に対応できる練習量は積めていなかったと思います」
――ケガの影響は走っていていかがでしたか。
「痛みなどはなかったのですが、1週間完休を取ってしまう形になって練習や調整を合わせられなかったのが大きいと思います」
――後半の粘りに関して手応えはいかがですか。
「スタミナ面に関しては(ケガの影響で)そこまで著しい低下はなかったので1キロ3分ぐらいのペースだったら粘ることができました。それ以上のペースになると足がついていくことができなかったので、そこからラストで食らいついているように見えたのだと思います」
――総合9位という結果はどう考えていますか。
「良かったのは森下(翔太・政経1=世羅)と吉川(響・文1=世羅)と児玉で、4年生が全然駄目だった形なのでこのままでは箱根駅伝(以下、箱根)で戦えないと思いました」
――最後の全日本はどうでしたか。
「3年次に肉離れという大きなケガをしてしまい走ることができなかったので、4年生ではいい走りをしたい思いがありました。今回もケガの影響でコンディションを整えることができなかったので、箱根はベストコンディションで挑めるようにという心境の変化が表れる全日本でした」
――全日本で新たに見つかった課題はありますか。
「自分自身走れると思っていて、監督もそれを信じて起用してくれたのですが、それに合った結果を出すことができなかったのと、ケガをして1週間と短い期間で調整するということで焦りがありました。チームではなく自分を優先してしまい、先走ってしまったのが一つの課題です。また、4キロや5キロでついていけなかったところから、いかに足のコンディションが悪かったとしてもそこで食らいついていけなかったことを課題に感じています」
――その中で得られた収穫はありますか。
「このままでは箱根を戦うことができないことを、自身としてもチームとしても実感することができました。ここから後は上がっていくだけなので、小澤主将(大輝・政経4=韮山)と自分が引っ張っていってチームをより良くしていけたら良いと思います」
――箱根に向けては今後どのような取り組みをしていきますか。
「練習不足はこれからケガをせずにやれば良い話ですが、単発よりも持久的にスピード出すことが3年生のケガ以来できていません。持久力をつけていって、そこからスタミナなど優先順位を考えながらやっていきたいです」
――今後への意気込みをお願いします。
「大学最後の大会である箱根を落とすわけにはいかないです。練習一つ一つを見直して個人的にもチーム全体でも悪かったところを直して、箱根ではシード権獲得を目指していきます」
――ありがとうございました。
[桑原涼也]
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