(129)全日本大学駅伝事前インタビュー⑥/漆畑瑠人、下條乃將

2022.11.02

 「今年度のチームは違う」とチーム内外から声が上がる変化の1年となった2022年。10月に行われた箱根駅伝予選会(以下、予選会)では2位通過と悔しい結果になったが、その悔しさを伊勢路で爆発させることはできるのか。レースを直前に控えた選手たちの声をお届けする。

 

 第6回は漆畑瑠人(文4=鹿児島城西)下條乃將(情コミ4=東京実)のインタビューです。(この取材は10月29、31日に電話で行われたものです)

 

漆畑

――大会1週間前の心境をお願い致します。

 「予選会は緊張があったのですが、今は楽しみの方が大きいと思います」

 

――チームの雰囲気はいかがですか。

 「予選会で後半の走りが課題になったので、チームとしても個人としても危機感を持ちましたし、そこを修正して全日本に臨まないといけないと思います」

 

――全日本大学駅伝(以下、全日本)の印象をお願い致します。

 「全国から強い大学が集まってくるので、陸上を始めた時から走りたいと思っていた大会です」

 

――チームと個人の目標を教えてください。

 「チームとしてはシード権獲得が目標です。個人としては予選会でいい走りができなかったので、全日本では区間5位以上の走りをしたいと思います」

 

――調子が良いと思う選手はいますか。

 「児玉(真輝・文3=鎌倉学園)とか富田(峻平・営4=八千代松陰)は調子が良いと感じます。やはり予選会の結果もそうですが日頃の練習でもすごく感じました」

 

――今年度は有観客での開催です。

 「応援の有無でモチベーションの持ち方が異なるので、有観客になったことは率直にうれしいです」

 

――4年生の雰囲気はいかがですか。

 「自分たちがいい走りをしないとシード権は届かないと思うので、意識を高く持って取り組んでいます」

 

――エントリーが決まってから全日本に向けてどのような対策をされてきましたか。

 「全日本は自分たちの得意な距離であるため、気持ちで負けない、絶対にシード権を取るという強い意識を持つようにしています」

 

――最後に意気込みをお願い致します。

 「全日本は2、3年生とエントリーされましたが走ることができませんでした。今年度は最初で最後の全日本を4年生として絶対シード権を獲得するという覚悟を持ってチームのために走りたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

下條乃將(情コミ4=東京実)

下條

――全日本まで1週間を切っています。今はどのような心境ですか。

 「日本全国の大学で日本一を決める大会なので、やはりとても走りたいなという気持ちはあります。それでも今年1年間を見て、箱根駅伝(以下、箱根)をメインにずっとプランを考えていたので、全日本は距離が少し短い駅伝になるので、自分のタイプと合わない駅伝になる気がしています。それでもせっかくここまで順調に来てチャンスがあるので、走れるようにしっかり準備していきたいなと思います」

 

――今のチームの雰囲気はどのような感じですか。

 「本当にいい雰囲気でやれています。チーム全体としては調子の良い選手が多いです。昨年度であれば『誰がどの区間にいくんだろうな』という予想が大体はついていました。今年度はみんな調子が良いし、力自体も大きく差があるわけではないので『逆に今誰がどこを走るんだろう』と、区間の予想を僕たち自身もついていないみたいな状況です」

 

――チームミーティングがあったと伺いました。

 「この1週間の体調管理や行動をしっかりしていかないと、やはり最後に良くない方向に回るから練習していこうみたいな話が小澤(大輝主将・政経4=韮山)からありました」

 

――走るなら5区か6区と予選会後に話していましたが、イメージは変わらないですか。

 「そうですね、やはり5区か6区のつなぎ区間が一番いいのかなと思っていたりもしました。しかし、今年度は1年をかけて箱根に向けてつくってきた部分があります。正直(全日本を)走るのであれば、今の体の状態も考えると、ハーフマラソンくらいの距離をずっとイーブンペースくらいで押し切る練習でつくってきたので、正直一番持っている力を100パーセント発揮できるのは7区や8区の少し長い区間だとは思います。ですが、僕が7、8区をいくよりももっと適任はいるので(笑)。そう考えると5、6区くらいで他のチームの中間層の選手としっかり競って勝つというのが、自分に求められている仕事なのかなと思っています」

 

――個人目標やどのような役割を果たしたいか、意気込みをお願いします。

 「予選会ではチーム内で3番ではありましたが、実力的にはまだまだ主力の選手とは差がある状況です。いわゆるつなぎ区間で、他のチームもつなぎ区間にはなると思うので、そこでしっかり稼ぐことができたらチームとして他の選手にすごく余裕が出ると思います。中間層として、しっかりとした走りをしなければいけないと思っています。ここでシード権を取るかどうかで(来年度の)チームの1年間の計画が大きく変わってきます。しっかりとここで自分たち4年生がしっかりと仕事をして、今の下級生に余力を持って行かせるように全力で頑張っていきたいと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

[出口千乃、原田青空]