
(117)箱根駅伝予選会事後インタビュー①/小澤大輝主将、富田峻平
10月15日に行われた第99回箱根駅伝予選会(以下、予選会)。明大は2位通過を果たし、箱根駅伝(以下、箱根)や来月の全日本大学駅伝(以下、全日本)に向けて収穫の多い大会となった。今回は予選会に出走した12人の選手と監督のコメントを全7回にわたってお届けする。
第1回は小澤大輝主将(政経4=韮山)、富田峻平(営4=八千代松陰)のインタビューです。(この取材は10月15日に電話で行われたものです)
小澤
78位 1時間4分27秒
――今回のレースを振り返っていかがでしたか。
「前半は余裕を持って走ることができたのですが、途中から左脚に違和感が出てきてしまって、少しそこでペースを維持することができずに(後退し)チームに迷惑を掛けてしまったことを非常に反省しています」
――個人で見ると順位が78位、チーム内で6番目でした。脚に不安がある中でのこの順位は率直にどういった感想をお持ちですか。
「脚に不安がある中ではありますが、もう少し結果を残したかったです。最初はいけると思ったのですがハーフマラソンはごまかせないと思いました」
――具体的にはどの辺りからつらくなりましたか。
「10キロ手前辺りで、左脚に肉離れの前のような張りを感じたので、少しこのペースは自分には速かったなと思いました」
――そこで意図的にペースを下げた感じでしょうか。
「後ろの集団に付いていこうと思ったのですが、後ろの集団が思ったよりペースが速くてそこからずるずると落ちてしまった感じです」
――チーム全体を振り返って今回の結果はいかがですか。
「特に1位は狙ってはいなかったのですが、大東大に1分以上差をつけられてしまったことは、やはり(箱根で)シード権を狙う自分たちからしては納得のいかない結果ではありました」
――レース前後で山本佑樹駅伝監督から声を掛けられたことはありますか。
「今回脚の不調もあったので『1時間3、4分前後で無理しなくていいよ』という話をしていました」
――結果発表で箱根出場が正式に決まった際の率直な感想はありますか。
「自分たちの代が箱根に出られるんだと感じました。ひとまず良かったなという思いはあります」
――最後に意気込みをお願いします。
「3週間後には全日本も控えていますので、痛めたケガを完治させて、3週間後の全日本にしっかり合わせてシード権を獲得できるようにしたいです。また、箱根で戦うことが自分たちに求められていることだと思うので、(箱根の)シード権獲得をしっかり達成できるような練習や私生活をしっかり送っていきたいと思います」
――ありがとうございました。
富田(営4=八千代松陰)
富田
10位 1時間2分39秒
――初の予選会出走となりましたが、レース前の心境はいかがでしたか。
「やはり箱根が直接関わってくる試合だったのと、一度にあれだけの人数が一斉に走るというのはなかなかない機会で、転倒だったりレース展開も読めないところがあって、独特の緊張感があるレースでした」
――レースプランは何か考えていましたか。
「具体的なタイムなどは考えていなかったのですが、やはり日本人トップを取りたいという思いはありましたので、日本人集団に付いていこうと考えていました」
――レース展開への対応や位置取りについてはいかがでしたでしょうか。
「山本駅伝監督からは『引っ張らず集団に付いていくだけでいい』とのことだったのですが、最初のペースもあまり速くなかったのでレース展開的にどうしても自分が引っ張ることが多くなってしまいました。ですがその中で自分的にはうまく立ち回りができたと思います。ずっと勝負していくというスタンスを貫いてレースをできたので良かったです」
――レース展開にも柔軟に対応できたということでしょうか。
「そうですね。他大学の選手が前に出た時も、そこまでの距離なら十分に追い付けると思いましたので、落ち着いて自分のレースを進めることができました」
――自分の走りを振り返って満足度はどのくらいですか。
「正直日本人1位を取れなかったことは自分の中で引っかかるところではあります。ですが予選は無事通過することができましたし、レース展開全体で見たらとても悲観するようなものではなかったと思います。悪い面が出たのと同じように良い面も多く見られましたので、100点を出すことはできませんが合格点に近いのではないかと思います」
――走りを振り返って良かった部分は何でしょうか。
「国営昭和記念公園に入ってからも日本人集団の中で粘れたことが個人的には一番頑張れたと思うところです。前回の日本学生ハーフマラソン選手権より後半の公園内でしっかりと粘ることができたので、まだまだ課題点は多いですが確実に成長できていると思っています」
――3週間後の全日本に向けても収穫を得るレースとなりましたか。
「日本人では3位という結果になりましたが、他大学の選手に勝つことができたのは前向きに捉えて自信にしていいのではないかと思います。自分自身も詰めの甘さなどの課題点がありますので、残り3週間でしっかりと修正していけば箱根シード校のエースとも十分に勝負していけると思います」
――ありがとうございました。
[菊地隼人、覺前日向子]
関連記事
RELATED ENTRIES