(22)シーズン直前インタビュー5級編 小川菜

 今回は、5級に出場する選手の声をお届けする。いよいよ本格的に始まったシーズン。それぞれが胸に抱く思いを伺った。積み重ねた努力が試される今、再び熱い冬が幕を開ける。

 

第14回は小川菜(文4=新潟南)のインタビューです。

 

――昨シーズン全体を振り返っていかがですか。

  「昨シーズンは練習で調子を上げていたにもかかわらず、本番になると失敗してしまうことが多かったです。いくら練習でできていても本番でできないと意味がないので、メンタルや本番に合わせる力というのが足りなかったと振り返って思います。今シーズンは4年生で最後のシーズンなので、失敗してもいいくらいの気持ちで、楽しむことをメインにラフな気持ちで挑もうと思っています」

 

――最後のシーズンが始まりますがどのような心境ですか。

  「大学4年間だけではなくてもっと前から続けていた競技なので、何年間もの最後のシーズンと思うと、実力どうこうというよりも、スケートを楽しみ尽くすぞという気持ちで感謝を込めて滑れたらいいなと思っています」

 

――最近の調子はいかがですか。

  「8月に練習できなかった期間が少しあって体力が落ちてしまったのと、氷に乗れなかったというので調子が落ちたところから体力とスケートの状態を戻すという状況です。調子はそんなに良くはないのですが、だんだん良くなってきてはいます」

 

――初戦を控えた今の心境を教えてください。

  「東日本学生選手権(以下、東日本インカレ)の予選に通らないとあと半年試合がなくなってしまうので、何としても通れるように、ここ1カ月はガッツリ集中して練習に取り組みたいと思っています」

 

――今シーズンのプログラムについて教えてください。

  「グレイテスト・ショーマンという映画に入っている『Never Enough』という曲です。選んだ理由は、新潟にいた頃の先生に『この曲があなたに合いそうだよね』と言ってもらったことです。でもその当時はまだ下手くそだったので、いつかこれを滑ることができたらいいねと言われていてずっと使ってみたかったので、最後4年生ということで、思い切って選びました」

 

――プログラムの見せどころはどこですか。

  「後半にかけて曲が盛り上がるのですが、曲の盛り上がりに負けないように頑張って滑るのでそこを見てほしいです」

 

――衣装はどのような感じですか。

  「衣装は、ずっと憧れていた衣装を作る方にお願いしました。鈴木明子さんの衣装を作っていた方なのですが、4年生で最後ということでピンク色のグラデーションの衣装を作ってもらいました。自分の中での曲のイメージがピンク色だったことと、これまで一度もピンク色の衣装を着たことがなかったので、最後きれいな感じで卒業できればと思って選びました」

 

――演技の中で特に力を入れたい、成功させたい部分はありますか。

  「コンビネーションジャンプが冒頭に二つあるので、それは確実に決められるように練習していきたいです」

 

――プログラムの完成度は何パーセントくらいですか。

  「40、50パーセントくらいです。今は振り付けができて滑り切るのが精いっぱいなので、これから試合までに何とかもっともっと上げられるように頑張りたいです」

 

――体力はどのようにして付けるのですか。

  「分かりやすいもので言えばランニングなどですが、体力を付けると同時にスケートも上手くなりたいので、ランニングと別にそもそものスケートをたくさん練習する、なるべく練習に行くようにと考えています。本当は走った方がいいのですが、練習になるべくたくさん行くようにすることで、体力も技術もつけていくというように今はしています」

 

――特に力を入れたい大会はありますか。

  「特に初戦の東日本インカレかなと思います。日本学生氷上競技選手権(以下、インカレ)にどうしても出場したいので、東日本インカレを通過することに一番力を入れています。通過できればあとは楽しもうという感じです。本当は、上手な選手は余裕で通過してその先の大会が大事だと思うのですが、私は体力が戻っていなくて通過できるかがとにかく心配なので、通過することを第一目標に頑張りたいです」

 

――4年生ということで最後のシーズンになりますね。お世話になった方に向けて一言お願いします。

  「フィギュアスケートを続けること自体が大変だと思うので、それを続けさせてくれた両親に感謝です。明大スケート部にも、本来自分の実力では入れないような強豪の部に運良く入れさせてもらったことに本当に感謝しています。日本のトップレベルの選手と一緒に活動できることが本当に幸運なことなので、そのような人に自分なりのベストな演技を見せて、頑張ったなと思ってもらえるように頑張りたいです」

 

――最後に今シーズンの目標を教えてください。

  「インカレに出場して、インカレでノーミスの演技をすることです」

 

――ありがとうございました。

 

[布袋和音]