(110)早大競技会事後インタビュー②/尾﨑健斗、吉川響

2022.10.13

 10月9日に行われた早大競技会。夏合宿後初となる今レースは自己ベストや1万メートル28分台も続出し、夏の成果が表れた結果となった。全5回にわたってレース後インタビューをお届けする。

 

 第2回は、1万メートルに出場した尾﨑健斗(商2=浜松商)、吉川響(文1=世羅)のインタビューです。

 

尾﨑

1万メートル 3着 28分54秒19(自己ベスト)

――今回のレースを振り返っていかがでしたか。

 「29分30秒を目標としていたので、タイム的には速くて少し出来過ぎた感じはあります。ですが悪い結果ではないのでプラスに捉えています」

 

――今回のレースはどのような位置付けで出場しましたか。

 「11月のハーフマラソンに向けてと、自分が今考えている理想と現実のギャップをしっかり確認するという意味で今回のレースを走りました。完璧ではなかったのですが思っていたより走れたので、課題は修正してハーフマラソンに向けてやっていこうと思います」

 

――良かった点、課題に感じた点は何でしょうか。

 「良かった点は2分55秒を切るペースで押していけたことで、課題に感じたのは最後のスパートが出し切れないという点です」

 

――最初から速いペースでいくことは想定していましたか。

 「とりあえず集団の流れに乗ろうと思っていました。ですが僕自身久しぶりのレースで、普段の練習は抑えめでやっていたので、今回はすかっとする気持ちでしたいなと、前の方でレースを進めてしまいました。その結果うまくいったので良かったなと思います」

 

――夏合宿で力を入れたことは何ですか。

 「2次合宿からずっと故障をしていて、3次合宿ぐらいからジョグを始めました。その中で補強などできることはやってきました。それで出遅れた分を取り戻せて、今回走ることができたのだと思います」

 

――以前のケガとはまた別の故障でしょうか。

 「そうですね。アキレス腱(けん)を痛めてしまって、そこからは練習も抑えめにやってきた感じです。今はもうケガは良くなっています」

 

――夏合宿が終わってからの練習はいかがでしたか。

 「夏合宿が終わってからはAチームの一番下のチームに入って抑えめに走っていました。その分ポイント練習以外のところでジョグなどを他の人より走るようにしていました。それが今回につながったかは分かりませんが、気持ちの面では自分は後悔なく練習に取り組んできたぞというのがあります」

 

――次に見据えている大会は何でしょうか。

 「昨年度からケガ続きで全然結果を出せていなくて、今年度も箱根駅伝予選会(以下、予選会)も外れてしまって悔しい思いをしました。箱根駅伝(以下、箱根)に向けてやっていく中で11月のハーフマラソンが大事になってくるので、最終目標は箱根なのですが、まずはハーフマラソンを目標に見据えています」

 

――ハーフマラソンの目標は何ですか。

 「ハーフマラソンを63分前後で走ることができれば合格かなと思います。いい状態を監督にアピールできれば、箱根に向けては主力の選手たちと同じ流れでできるのではないかと考えています」

 

――ありがとうございました。

 

吉川響

1万メートル 4着 29分01秒27(自己ベスト)

――レースの振り返りをお願いします。

 「夏合宿終わりぐらいから調子が落ちていて、山本駅伝監督から『1万メートルを走ろう』という相談を受けて今回走ることになりました。自己ベストを大幅に更新できて良かったのですが、28分台にわずかに届かなかったので自己ベストのうれしさが吹き飛ぶくらい、正直言って悔しい気持ちです」

 

――ゴール後の悔しそうな表情というのは、28分台に届かなかったのが要因ですか。

 「中盤からラストまでしっかり粘って上げれば28分台が出るレース展開でした。ですがうまく自分が粘れず、最後上げたのですが28分台ぎりぎり届かないのが目に見えて悔しさでいっぱいでした」

 

――事前の目標タイムは決めていましたか。

 「設定タイムが29分20秒で今回エントリーされていたので、そこをしっかり狙っていこうというのはありました。今の状態でどのくらいのタイムで1万メートルを走れるか、まだ自分もよく分かっていなかったので、29分20秒をベースにして28分台も目指すようにと頭に入れていました」

 

――レースに出た目的は何でしょうか。

 「予選会のメンバーから落ちてしまって、この早大競技会に出場しました。ここでしっかりタイムを出して次のハーフマラソンや全日本大学駅伝につなげるという目的でした」

 

――予選会のメンバーから外れたことについては、ご自身ではどう受け止めていますか。

 「欲を言えばメンバーとして走ってしっかり結果を出して、本戦の出場権を獲得できるようにしたかったです。それがかなわなかったのは少し悔しいですが、くよくよしてもしょうがないなと思っているのでそこはしっかり切り替えて、予選会は先輩や同級生に託して自分は次に照準を合わせるようにと、なるべくポジティブに考えるようにしました」

 

――夏合宿全体の振り返りをお願いします。

 「最後の菅平合宿は練習がうまく積めなかったので、正直それが原因で予選会のメンバーから落ちてしまったのだと思います。後半は振るわない形でしたが、それでも山本駅伝監督からは『トータルで見ればしっかり積めている』と言われているので、くじけることなくこれからしっかり前を向いてやらなければいけないと思います」

 

――今回得た収穫と課題はありますか。

 「1万メートルでも自分の持ち味であるラストの切り替えはできたと思っているので、そこはこれからも強化していきたいです。課題としては28分台にぎりぎり届かなかったのが本当に何よりも一番悔しいです。この悔しさを糧に日々練習を積んでいって、28分台もしっかり出しながら、箱根では山登りの5区を走れるようにしていきたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[覺前日向子、桑原涼也]