(100)箱根駅伝予選会事前インタビュー④/新谷紘ノ介

2022.10.11

 目前に迫った第99回箱根駅伝予選会(以下、予選会)。明大は5年連続、64回目の出場権獲得を狙う。昨年度の予選会で2位に大差をつけて首位通過を果たしたその実力を今年度も見せることができるかに注目だ。今回は予選会にエントリーされた14人の選手のコメントをお届けする。

 

 第4回は新谷紘ノ介(政経2=世羅)のインタビューです。(この取材は10月8日に電話で行われたものです)

 

――予選会1週間前となりました。現在の心境を教えてください。

 「昨年度は14人のエントリーメンバーには入ったのですが、当日出走する12人には入れなかったので、今年度こそは走ってやるという思いで過ごしています」

 

――昨年度は補欠に回った分、今年度に懸ける思いは強いと思います。

 「今年度このメンバーで走れる主要な大会はあと数回です。その中で自分自身走って結果を残して、チーム目標も達成したいと思っているので、今年度は絶対に走りたいです」

 

――昨年度は14人に選ばれた際『まさか自分が選ばれるとは思っていなかった』と仰っていました。今年度は選ばれた時の心境はいかがでしたか。

 「今年度に関しては菅平合宿の後半で走れない部分はあったのですが、合宿が始まってからいい練習ができていました。一次、二次合宿はよくできて自分の自信にもなりましたし、佑樹さん(山本駅伝監督)にもそこを評価してくださったのかなと思います。昨年度の強い先輩方が卒業されて戦力が落ちたというか、穴埋めする選手が力を付けないといけない中で、自分もその1人として台頭しなければならないという思いです」

 

――昨年度の予選会は補欠として見ていてどのように感じていましたか。

 「正直言ったら、昨年度は大会1週間前から当日までの練習の中で走れないなというのは分かっていました。その中でも当日現地に行ってサポートをしていて、現地で見ていてものすごく『なんで自分がこの舞台で走っていないんだろう』といった悔しい思いがありましたし、目の前で他大の同級生が活躍しているのを見て『悔しかった』というのが一番の思いでした」

 

――12人に選ばれるためにこの1年間でどのような取り組みや意識を持って活動してきましたか。

 「特に2年生になってからは、最初は故障で少し出遅れたのですが、大学の環境に2年目で慣れてきたので、その中でジョグの質や量を上げることを意識してきました」

 

――今はそれが力になっていると実感されていますか。

 「そうですね。特に合宿などでは、昨年度と比較して練習に余裕度が出てきました。疲労度合いも昨年度よりは軽減されたと思うので、そこで一つ成果として出たかなと思います」

 

――菅平合宿では少し疲れていると仰っていたのですが、現在のコンディションはいかがですか。

 「今は疲労も取れて予選会に向けてこれからどんどん調子を上げていくぞという感じです」

 

――菅平合宿から帰ってきてからはどんなふうに過ごしていましたか。

 「少し練習の量は帰ってきた時は減らして、まずは疲労を取ることを意識していました。今はもう予選会に向けて質の高い練習を行っています」

 

――菅平合宿の時は順調と仰っていましたが、現在も順調ですか。

 「菅平合宿取材の後の大事なポイント練習はうまくこなせなくて、そこが昨年度と同じようになってしまいました。昨年度はそこから調子も崩れてしまって、結果的に予選会を走れませんでした。昨年度と比べると今は菅平合宿から修正してうまく持っていけてると思います」

 

――今年度は市街地も含むコースに戻ったということはどのように捉えていますか。

 「自分は同じところをぐるぐる回っても大丈夫なタイプなので、周回コースでも大丈夫だと思っていました。しかし、周回コースは例年追い風になったり向かい風になったりします。平坦でスピードが出やすいコースではあるのですが、やはり風が強いのは少し精神的にもきついかなという部分で、市街地コースの方が景色もアップダウンもあるのでそこでうまく走れるかなと思います」

 

――チーム内でご自身の役割はどのように考えられていますか。

 「自分はエースでもないし、部内ではそんなに強い選手ではないです。逆に周りからすごく期待されていない分、気楽に走れたらと思います。自分の走りを淡々としたいなと思います」

 

――タイムや順位など個人目標を教えてください。

 「タイムで言ったら63分前後くらいでいきたいなと思っています。順位としてはチームで8番以内には絶対入りたいと思います」

 

――最後に意気込みをお聞かせください。

 「昨年度走れなかった分、今年度は絶対走ってチームの通過に貢献するのと同時にいいきっかけをつくって、箱根駅伝までの道のりを歩んでいけたらと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

[大橋直輝]

 

予選会まで、あと4日。