
甲木碧 こだわり続けた日本一 大学でさらなる高みへ
中学、高校の全国大会で好成績を残した期待のルーキーが明大に現れた。甲木碧(政経1=木更津総合)は5月に行われた団体戦、東京学生優勝大会に1年生ながら出場。重量級の選手が少ない明大で主軸となれるか。自身の目標を果たすため、日々練習に励む。
目標となった日本一
甲木のこれまでの目標は日本一になること。この目標の原点は12年前にあった。小学1年次に出場した九州大会で見事優勝。柔道を始めて2年で才能の片りんを示した。ここから「自分も親も気合が入り、日本一を目指すようになった」。平日週4日の練習に加え、土曜日にも練習参加。さらに、別の道場にも通うなど、柔道漬けの日々が始まった。
目標達成のチャンスが訪れたのは中学3年次の全国中学校大会個人戦。準決勝まで進むも敗北し3位入賞となった。好成績ではあるが、優勝を望んでいた甲木にとっては「全く駄目だった」。全国制覇はかなわず悔しい思いを胸に次の年代へ進んだ。
たどり着いた大舞台
高校3年次のインターハイ。予選の決勝戦が大会を通して「一番危なかった」。先鋒、次鋒が敗れ0対2で回ってきた中堅戦。甲木が勝たないと敗北が決まる場面で、先に技ありを取られてしまう。しかし、諦めず果敢に攻め続け、逆転勝利を収めた。試合は副将、大将が勝利し3対2で勝ち越し。全国大会への切符を獲得した。
ついに夢の舞台まであと一歩のところまできた。「まさか勝てるとは思っていなかった」と優勝候補の埼玉栄高を準々決勝で倒し勢いに乗ると決勝戦まで順調に駒を進めた。運命の決勝戦は、3対0で快勝し見事優勝。甲木は3勝2引き分けと負けなしでチームの勝利に貢献し、長年の目標だった日本一を達成した。
さらなる飛躍を求め
「国際大会に出場したい」。団体戦で日本一を経験した甲木の次なる目標は世界だ。そのためにはさまざまな大会で結果を残す必要がある。「小さい大会から優勝していき、最終的には世界選手権や五輪につなげていきたい」。まずは、9月に行われる全日本ジュニア体重別選手権に挑む。この大会の予選では準優勝だった甲木。この夏、課題である体重と筋力の増加に取り組みジュニア世代の頂点を目指す。
幼い頃から柔道に奮励努力してきた甲木。新たな目標にも注力し、実現を図る。今後の活躍に注目だ。
[戸部匡貴]
◆甲木 碧(かつき・あおい)政経1、木更津総合。柔道以外だと野球に興味があり、休みの日は公園でキャッチボールをする。172センチ・120キロ。
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