田中貫太 文武両道を怠らず さらに上の自分へ

2022.10.08

 悔しい思いをする日々。決してめげずにゴルフに打ち込み、そして勉強も怠らなかった。大学でも文武両道を念頭に置き、ゴルフ部のエース田中貫太(商1=福岡大大濠)は躍動する。

大変だった文武両道の日

 ゴルフ、勉強どちらも手を抜かなかった中学高校時代。福岡県内の進学校でもあり、スポーツ強豪校の福岡大大濠高校に進学。文武両道のために、あえてゴルフ部のない高校を選択したが、田中のゴルフ人生にいい影響を与えることになる。甲子園出場やバスケ部は全国優勝を果たした同級生の存在に「とても刺激を受けて自分も頑張ろうと思った」。平日毎日7限の授業を終えてから打ちっ放しのゴルフ場へ。それから2〜3時間、一人で戦う。毎回200〜250球、一球一球確かめながらスイングする。土日は、ラウンドで練習。テスト1週間前は、ゴルフをしたい気持ちを抑え、勉強のみに励んだ。「他のライバルより、ゴルフに割く時間が少なくて厳しかった」。しかし、量より質を大切に日々歩んできた。

悔しい思いを乗り越えて

 小学5年次から大会に出場。初優勝までの道のりは、長かった。自分の思うようなプレーができず悩んできた。メンタルが強いとは言えず、試合の度に「また勝てなかった」と落ち込んでしまう。その姿を見て両親は「結果が出なくても次があるから頑張れ」と励ました。高校2年次、今までの悔しい思いを日刊アマゴルフ九州プレイヤーズ選手権にぶつける。「優勝して当たり前」。その強い気持ちで試合に臨み、見事優勝を果たす。「やっと思うようにできた瞬間でとてもうれしかった」。優勝は、田中のゴルフ人生にとって自信につながり、この先の糧になっていった。

両親への感謝を胸に飛躍へ

 田中がここまでゴルフを続けられたのには両親の存在が大きい。この春から、ゴルフと学業の文武両道に加え、今まで両親の助けがあった生活や精神面での自立も遂げなければならない。両親への感謝を胸に、大学と練習場と家の往復のストイックな毎日を送っている。「全てのスキルを底上げしないといけない」。田中は練習を一回一回集中して行い、大学での最終目標の関東学生選手権で優勝をすることを目指す。目標に向かって、日々精進していく。

[井垣友希]

 

◆田中 貫太(たなか・かんた)商1、福岡大大濠高。高校時代、硬式野球部の毛利海大(情コミ1)と同じクラスだった。


(写真は本人提供)