(92)菅平合宿インタビュー⑨/櫛田佳希

2022.09.24

 9月8日から19日まで菅平で行われた夏合宿。駅伝シーズンを目前に控え、それぞれが己と向き合い走り続けた。紫紺の躍進を目指し練習に励む選手たち。夏の調子やシーズン後半戦に向けての意気込みを伺った。

 

 第9回は櫛田佳希(政経4=学校法人石川)のインタビューです。

 

櫛田

――今のコンディションとしてはどういった感じでしょうか。

 「練習をしっかり積めていて、合宿もケガなくこなせていることから箱根駅伝予選会(以下、予選会)に合わせていくことはできると思います」

 

――ケガなくやれている要因はありますか。

 「3年次に大きなケガをしてかなり苦しんでいたこともあり、そこからリハビリやケアの面をしっかり考える期間を設けることができました。合宿中にどうしたらケガをしないでいけるかを自分で考えていけたのが要因だと思います」

 

――具体的なケガ対策のメニューはありますか。

 「筋力不足が(課題に)挙げられていたのですが、体幹で鍛えられるインナーマッスルを鍛えることでケガを防止するとリハビリで教わり、そこを重点的にしたというのがあります」

 

――ケガの具合として今はどうですか。

 「完治というまではいかなくて、大きな肉離れをしたこともあり時間がかかるというふうには言われています。ケガと共に練習をする形にはなってしまうのですが、ケガを再発させないことを心掛けたいと思います」

 

――前半シーズン出た2試合で得られたことはありますか。

 「前半2試合は練習の一環という形で出させてもらいました。最初の3000メートルではペース走として8分30秒を目標にしたレースだったのですが、これは自分自身がレースを全て引っ張っていけることができたと思うので、自信につながりました。次の1万メートルでは30分を切るというのを目標にして先頭でゴールできたので、どちらも良いレースになったのかなと思います」

 

――夏合宿の消化具合はどうですか。

 「夏合宿はかなり距離を踏んでいて、疲労こんぱいではあります。ただ、全部の合宿を総じて見ると距離を例年以上に伸ばすことができているので、いつもとはまた違った駅伝ができるのかなと思っています」

 

――後輩たちの夏合宿の取り組みはどう見えていますか。

 「特に1年生は自分で距離を多く踏む重要性というのを知っているので、自分たちよりも距離を踏んでいる人もたくさんいます。そういうところから、箱根駅伝(以下、箱根)に向かう気持ちがあって良いと思います。2年生、3年生になってくると練習の工夫というのが重要になっていきます。単に練習するのではなくいかにケガをしないかというので、今年度はケガ人が少ない状況で合宿に臨めていると思います」

 

――全日本大学駅伝(以下、全日本)や箱根の区間はどう考えていますか。

 「自身として全日本は走りたい区間というのはあまりないです。ただ、2年次に4区を走っていい成績を収めることができたというのもありますし、自分の脚質に合ったコースだと思っているので、そういった区間を走れれば良いなと思っています。もちろん箱根もアップダウンのあるタフなコースで走りたいと思っています」

 

――今シーズンと昨年度とで違うポイントはありますか。 

 「昨年度は満身創痍(そうい)だったというか、絶対にチームとしてシード権を取れるだろうという強い思い込みがありました。自信を持つことも大事ですが周りのことを過小評価しないで、自分たちがまだ弱いということを念頭に持って走っているので、安定して勝ち進められるのではないかなと思います」

 

――駅伝シーズンへの意気込みをお願いします。

 「この駅伝シーズンは勝たなければ4年間は何だったのかと言われてしまうので、最後に4年生の力をしっかり見せて下級生にシード権を残せるような走りをしたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[桑原涼也]