（72）日本インカレ直前インタビュー④／小林枚也

競走

2022.09.06

　日本学生対校選手権（以下、日本インカレ）まで残りわずか。短距離部門にとって集大成となる本大会。それぞれがさらなる高みを目指し、練習を重ねてきた。日本インカレに挑む選手たちの胸中と意気込みをお届けする。

　第４回は100メートルと４×100メートルＲに出場する小林枚也（法４＝八王子）のインタビューです。

――最後の日本インカレですが、今の心境はいかがですか。

　「４年間は意外とあっという間だったなという感じです」

――何度もチャレンジして、７月末に日本インカレの標準記録を切れた時はどんな気持ちでしたか。

　「切れる自信はありましたが、実際に走ってみてあと少しで届かないことが何度もあったので、その分切れた瞬間の喜びというのは、ゴールではなく通過点だったにしても大きかったなと今振り返って思います」

――今年度、100メートルと200メートルの自己ベストを何度も更新できている要因は何ですか。

　「高校時代や大学生前半の時期に敬遠していた200メートルに、今年度は挑戦するようにしています。苦手な種目や練習にも積極的に参加したり挑戦したりしたことで、それがうまく100メートルにつながったと思っています。それが一番大きいと思います」

――日本インカレに個人種目で出るのは初めてですが、そこはいかがですか。　

　「昨年度リレーで出させていただいて、次は個人でもリレーでも出場して両方でしっかり結果を残したいなと思ったので、やっとスタート地点に立って有言実行できるあと一歩のところまでこられたのは大きいかなと思います」

――この夏、特に力をいれて準備してきたことはありますか。

　「連戦だったので、１回体を休めてから日本インカレに向けて仕上げ直して、スピード強化や体力の強化など満遍なくやれることをやってきました。それが試合にもうまく発揮できればいいかなと思います」

――ここまでのトラックシーズンを振り返ってみてどのような手応えがありますか。

　「前半シーズンの関東学生対校選手権（以下、関東インカレ）では、自分の中であまりチームに貢献し切れなかったところがありました。秋シーズンは自己ベスト更新や個人の出場といったところで、もっとチームに勢いをつけられる一つのきっかけみたいなものが与えられているかなと思っています」

――４×100メートルＲ（以下、４継）も出るとなると過密なスケジュールになりそうですが、どのような予定で進んでいきますか。

　「100メートルと４継は両方出場する予定です。この間は県選手権だったり、６、７月は連戦を経験して複数ラウンドを積んだりと、複数の日程での試合というのは練習してきたので、そこに関しては不安な要素はないかなという感じです」

――日本インカレでの目標は何ですか。

　「個人も目標としては10秒３台を出すこと、それが結論、準決勝、決勝のラウンドに進むということにつながるので、まずは最低限でも自己ベストを出してしっかりと自分の100パーセントを出し切りたいです。リレーに関しては、今はもうメンバーもそろって実際全国で表彰台、１位の現実味が出てきたので、目標は高くしっかり３位以内、表彰台を目指してやっていきたいなと思います」

――渡邉高博コーチも明大の４継は表彰台や優勝を狙えると話していましたが、自分たちでも狙えると思いますか。

　「そうですね。僕自身入部した時は高校記録の方が明大の記録よりも速いようなチームでしたが、木村２人（颯太・法３＝明星学園、稜・政経３＝乙訓）や今年度入ってきた１年生、また松下くん（かなう・法２＝大分東明）が関東インカレでアンカーを走ってくれたように今のチームの層も充実しています。それぞれが個人のタイムもある程度持っていますし、個人のタイム以上にパフォーマンスをリレーで出せる選手が多いので、しっかりとバトンパスがつながりさえすれば明大記録更新と表彰台はもちろん、自分たちが想像もしていないようなタイムを出せる可能性もあると思っています」

――関東インカレの時よりも完成度は上がっていますか。

　「そうですね。バトンパスもそうですし、何よりも個人の走力の強化が今年度は特に充実できていて、１走から４走の全員が関東インカレの時よりも圧倒的に速いので、それを考えてもいい位置を狙えるのかなと思います」

――意気込みをお願いします。

　「最後の全国大会なので、笑顔で終われるように頑張りたいと思います」

――ありがとうございました。

［出口千乃］

◆100メートルの試合日程◆

［１日目・９月９日］

▼100メートル予選　11：15～

　４組　小林枚　６レーン

▼100メートル準決勝　14：55～

［２日目・９月10日］