(35)オープンキャンパス号特別企画 大学入試体験談インタビュー 永友利玖(後半)
スポーツ推薦での入部者が圧倒的多数を占める大学ラグビーの名門・明大ラグビー部。そんな中、永友利玖(情コミ4=国学院久我山)は一般受験からセレクションを受け入部した数少ない部員の1人だ。今回はオープンキャンパス号に向けて、進学理由や受験期の話などを伺った。(この取材は6月28日に行われたものです)
――受験当時、焦りなどはなかったですか。
「逆に吹っ切れていて、1カ月しかないし浪人しても当たり前だと思っていたのでそこは気にせず気楽に臨んでいましたね。難しい状況にあるというのは理解していたのでそこは気負うことなく緊張せず試験にも臨んでいました」
――明大ラグビー部のセレクションはいかがでしたか。
「合格発表が終わってすぐにセレクションがあったので、4カ月間動いてない状態で受けなくてはいけませんでした。その時は受験後だったので全然動けなかったのですが、頑張ればなんとかついて行けそうだなというのを感じました」
――ラグビーを続けていたことが勉強に生きた部分はありますか。
「そうですね。それはもうひたすら日本史をやっている時に生きたなと思います。日本史は英語みたいに解くのではなくて、ひたすら暗記みたいなところがあります。ひたすら覚えて自分でテストするというような単純作業の繰り返しを飽きるぐらいまで続けていたので、そこにラグビーで培った忍耐力が出たかなと思います」
――実際に明大ラグビー部に入部していかがでしたか。
「ラグビー部はルビコンとペガサスという二つのカテゴリーに分かれているのですが、2年の時にペガサスに上がることができて、公式戦ではないのですが定期戦で一度紫紺のジャージーを着ることができました。そのため意外とできたのかなと振り返って思います」
――改めて明大に入学していかがですか。
「明治に来て、高校の時よりもかなり上のレベルのプレーヤーと関わって仲良くなり、先輩も後輩も含めて人脈が広がって多くの人と関わる機会を得ることができました。ラグビーの面で別に満足しているわけではないですが、通用する実感も得ることができたので後悔はないです」
――部活と勉強の両立を頑張っている受験生に向けて一言お願いします。
「武器は1個作っておいたほうがいいと思います。武器を作ると楽だと思いました。僕は幸運にも英語が少しできたのでそれを軸に組み立てていくことができました。部活などで時間がない中でもどこか得意を伸ばして一つ強みをつくることができれば、そこを軸に固めていくことができると思っています。実際、僕は英語ができたので学部を選ぶときも英語の配点が高い学部を選んで受験しました。その結果、合格を取れたので何か一つ武器を作るというのは有効かなと思います」
――受験生の皆さんにエールをお願いします。
「そんなに受験を重く捉えなくていいのかなと思っています。僕の体験談で言うと、もう浪人しても仕方ないと思ってリラックスして、それが逆に力を出せました。みんな受験を一大イベントだと思って緊張してしまうところがあると思うのですが、大学は現役で入ることが全てではないと思うし、1浪、2浪して入った先輩方もたくさんいます。僕みたいに第1志望でなくても後悔ないと言い切れる道を歩める可能性もあります。だからこそ、そんなに重く考えないで自分が大学を見極めるみたいな気持ちで臨んで、リラックスしてやってもらえればいいのかなと思います」
――ありがとうございました。
[豊澤風香、安室帆海]
◆永友 利玖(ながとも・りく)情コミ4、国学院久我山高、177センチ・79キロ
今まで一番面白かった授業はキャリアデザイン。オムニバス形式で社会人の話を聞く授業だ。「最初の授業で『これから人生は何があるか分からなくて、点と点をつないでいくようなものだ』と言われたのがとても印象に残っています」
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