(番外)木村がJ1・横浜F・マリノスへ来期加入内定!/選手コメント

2022.07.26

 7月21日、木村卓斗(政経4=横浜F・マリノスユース)の横浜F・マリノスへの来期加入内定が発表された。4年生として明大の中盤を支えるボランチが愛する古巣への加入内定を勝ち取った。

(写真:4年生としてチームをけん引する木村)

 

――横浜F・マリノスへ内定した心境はいかがですか。

 「率直にうれしいというのが一番で、やはりサッカーも面白くて強いですし、自分が育ててもらったご縁もあるのでうれしいです。簡単に出ることができるチームではないので、明治でやってきたことを信じて、強い覚悟を持って1年目からどんな選手だろうと食っていこうと思いました」

 

――ご家族の反応はいかがでしたか。

 「応援はしてくれていましたが、決まるまでは行けるかどうかわからない状況だったので、家族も不安な気持ちはあったと思います。両親もマリノスが大好きなので『自分の信じた道で全力で頑張ってくれればいい』と言ってくれました」

 

――同期の反応はいかがでしたか。

 「3月から練習参加していたこともあって、同期もマリノスに決まるだろうという感じだったのですが、実際に話をもらってサインをしたときには、おめでとうと言ってくれましたね。応援団長の白圡(大貴・商4=浦和レッズユース)は自分のことをすごく気にかけてくれていて『同期からJ1が出てうれしい』と言ってくれて『まだ決まっただけだからここからだぞ』とも言われました。切磋琢磨(せっさたくま)している仲間が応援だけではなくて、気を引き締めることを言ってくれたので、いい仲間を持ったなと思います」

 

――栗田大輔監督の反応はいかがでしたか。

 「練習参加している時から『マリノスは他のクラブとは違う。レベルが高いから、実際にマリノスに入ってどれだけできるか肌感で分かると思うから、そういうのを大事にしろ』と言われていて、3月に練習参加したときはエリートリーグに出場しただけで、トップチームでどれだけ通用するかわかりませんでした。マリノスに行きたい気持ちはありましたが、明治の関東大学1部リーグ戦も始まるので一回集中して、そこで東国大の試合があって、奮起できて自信を持ってやれるようになりました。6月の練習参加の時には足りない部分はあった中で、付いていける、自分の特徴を出せていると感じたので、本気でここでやりたいという気持ちを栗田監督にも伝えて『挑戦したいと思えるところでやった方がいい』と言ってくださいました。『ここからが勝負だから、残された明治の生活を大事にして少しでも力になれるようにやっていこう』と言われました」

 

――いつ頃から声を掛けられていましたか。

 「3月にエリートリーグに出て、6月には2回練習に参加して、6月末には練習試合があったのですが、その帰りのスカウトの方に車で送ってもらう前には『正式にオファーを出そうと思っている』と言ってもらいました」

 

――練習参加したマリノスの印象はいかがでしたか。

 「率直に強くて面白い。今回の代表(E―1選手権に向けた日本代表)に選ばれている選手も多いですし、いい選手がそろっていて、後ろからつないで攻め倒すみたいな部分があるので、日本で今一番面白いチームかなと思います」

 

――チームからはどんなことを評価されましたか。

 「自分はSBとボランチができるというところは今のマリノスに合っていると思っていて、ボランチとして明治で試合に出て、自分のプレーを評価してくださって、練習試合の際はSBもやってみて偽SBのように内側に入ってゲームを作るみたいなこともしました。大学に入ってからもマリノスの試合は見てきたので、イメージができて、そういうところが評価されたと思います」

(写真:豊富な運動量で中盤を支配する)

 

――ファンに注目してほしいポイントはどんなところですか。

 「自分が活躍することで明大サッカー部や大学サッカーの価値が上がると思うので、自分の活躍で大学サッカーがこんなに面白いんだと思ってもらえるような活躍をしたいです。下部組織で育った選手だというふうにみられると思いますが、明治の4年間で積み上げてきた木村卓斗として評価してもらいたくて、育成選手だからではなくこの3年半で努力してやってきた自信があるので、プレーの強度やアグレッシブなプレーなど全てにおいてユースの頃から進化した自分を明治大学の木村卓斗として見てほしいなと思います」

 

――アカデミー出身ということで、ファンからはかなり反響はありましたか。

 「InstagramとかTwitterを見ていてもそう感じます。実際にリーグ戦にも足を運んでくださるサポーターの方もいて、そういう方を自分は把握しているので、そういう人の期待にも応えないといけないなと感じています」

 

――木村選手にとってマリノスはどんな存在ですか。

 「自分はマリノスが大好きですし、育ててもらいましたし、シンプルにかっこいいので憧れです」

 

――加入後は熾烈なポジション争いが待っていますがいかがですか。

 「自分が考えて努力して信念をもって強い気持ちを持ってやってきたので、試合に出られないのではないかとか、レンタルで出されるのではないかといった不安は一切なくて、むしろ楽しみというか、純粋に実力で勝負して偉大な先輩方から盗みつつも食ってやろうという気持ちで取り組みたいなと思います」

 

――Jリーガーで尊敬している選手はいらっしゃいますか。

 「マリノスの喜田拓也選手です。若手選手にすごく声を掛けていて、自分が出ても出なくてもチームのためにやっているというか、サッカーはチームスポーツですが、ある意味では個人戦でもあると思います。そんな中で喜田選手は同じポジションの若手とかにも声を掛けて、ケガをしていてもチームを第一に考えて取り組んでいる姿勢を見て、尊敬というかサッカーに対する姿勢は見習わないといけないなといけない存在だと思いました」

 

――対戦してみたい選手はいらっしゃいますか。

 「FC東京の安部柊斗選手(令2政経卒)と鹿島アントラーズの常本佳吾選手(令3政経卒)です。安部さんは今でも連絡を取っていて、ボランチになってからアドバイスもらったりご飯に連れて行ってもらったりしたので、安部さんがいなくなった後にこれだけ成長したんだぞというのを見せて越えていきたいと思います。常本さんはマリノス時代から明治でもお世話になったので、そういう先輩と、ライバルと言うのはおこがましいですけど、真剣勝負をしてお互いのクラブのために戦ってみたいなと思います」

 

――横浜FCが昇格すれば林(幸多郎・法4=サガン鳥栖U-18)選手、遠藤(雅己・法4=桐蔭学園)選手と横浜ダービーとなりますがいかがですか。

 「明治で一緒にやってきて相手チームとしての2人がどれだけ嫌かわかっているので負けたくないです。もちろんその二人とも対戦したいですけど、同じマリノスユース出身でマリノスからレンタル中の山谷侑士という選手であったり、小学校の時のやはたFCというチームの出身で横浜FCで10番をつけている安永玲央という選手など、横浜FCには明治以外の同期もたくさんいるので、同じ横浜として負けられないなと思います」

――ありがとうございました。 

[井澤怜音]