(18)佐藤恵がU―21代表入り!/第520号選手インタビュー拡大版 前編
7月14日発行の明大スポーツ第520号の1面では、U―21日本代表の一員としてAFCU―23アジアカップで3位入賞を果たした佐藤恵允(文3=実践学園)を特集した。今回は紙面には掲載し切れなかったインタビューの前編をお届けします。
――まずは代表での活動を振り返っていかがでしたか。
「序盤は出場機会も少なくサブとして試合に挑むことが多い中で、その中で自分が出たときに良いパフォーマンスを出せるような準備であったり、サブとしてチームを勝たせることを心がけてやっていました。結果的に4試合に出場して2ゴールという結果を残せたので、最低限はできたかなというふうに思っています。守備の部分でも途中から出て守備の役割は与えられて入った試合もあって、そういうところの与えられた役割を全うすると言う面では良かったと思いますが、それに加えて自分の中でチームにより良い影響を与えられるような選手にならないといけないなと思いました」
――追加招集での選出となりましたが、代表に入ったときの心境はいかがでしたか。
「アジアカップは目指していた場所の一つだったので、そこに行けたことは素直に嬉しかったです。それでもこの舞台はゴールではないので、ここで自分と言う存在を示してどんどんアピールしていきたいと思っていました」
――グループステージ3戦目、U―21タジキスタン代表戦ではスタメン出場となりましたが、試合に入る時に意識したことはありましたか。
「まずは前線からのハイプレスです。明治でもやっていることですし、大岩剛監督からも求められていた事だったので、まずはそのハイプレスと相手D Fの背後への抜け出しと得点に絡むということを意識してやっていました」
――その試合でのゴールを振り返っていかがですか。
「うまく前線からの守備がはまって、相手のGKのミスを誘って決めきれたので、良い守備がゴールにつながったので良かったと思います。イメージ通りの守備からの攻撃というゴールでした」
――U―23タジキスタン代表戦は全体的に振り返って、課題と収穫のどちらが多かったですか。
「課題ですね。攻撃の面でもうちょっと怖さを出せたなというのがあって、背後への抜け出しとか味方とのつながりであったり、怖さが足りなかったと思います。もっと自分の持ち味を出せたかなという感じですね。そこは栗田さん(栗田大輔明大監督)にも言われました」
(写真:縦への推進力が魅力の佐藤恵)
――U―23韓国代表戦では、相手が圧力を強めてきている中での途中出場でしたが、どんなことを意識していましたか。
「まず監督から相手の7番の足が速い選手が出てきていたので、その対策だということを言われました。1点差で勝っていて押し込まれていたので、守備をまずチームのためにやるというのを心がけて入りました。それに加えてタジキスタン戦で攻撃面が足りなかったのでそこを自分の中で改善しようと意識して試合に入りました」
――U―21韓国代表戦で目立ったのは守備面だと思いますが、振り返っていかがですか。
「チームを助ける守備は最低限できたのかなと思っています。試合後に監督からも評価していただいたので、そこは最低限できたのかな、求められた部分はできたのかなと思います」
――準決勝のU―21ウズベキスタン代表戦は後半途中からの出場でしたが、振り返っていかがでしたか。
「あの試合はだめでしたね。チーム全体としてあまり良くなかったですし、連戦の疲労もあって、試合の入りもいつも通りとはいかなかったです。そこで途中から自分が出て流れを変えられなかったということは、途中交代の選手としてだめだと思います。『途中交代の選手が活躍する試合は絶対に勝てる』と言うふうに明治でも言われていて、そこが自分にとって足りていなかったのかなと思います」
――3位決定戦のU―23オーストラリア代表戦はスタメンでの出場でしたが、どんなことを意識していましたか。
「ウズベキスタン戦には負けましたけど、3位決定戦で勝てば、2年後のパリオリンピック予選のときにポット1に入ることができるという点で大事な試合だと言われていました。なのでウズベキスタン戦から切り替えて、全員で勝ちに行くこと、それだけを意識して臨みました」
――試合開始すぐに先制ゴールを決めましたが、そのシーンは振り返っていかがですか。
「そこまでの試合で『もっと自分でいけよ、遠慮するな』ということは大岩監督に言われていたので、ずらしてニアに打つというのはイメージしていました。あのコースに飛んだのは自分でもびっくりですけど(笑)。狙い通りの形で決めることができたので、すごく気持ちよかったです」
――4試合を通して守備面での評価が高かったと感じますが、そこは佐藤選手自身はどう考えていますか。
「守備は自信になりましたね。しかし、守備が評価されているというよりは、自分の持ち味は攻撃面にあって、守備をするのは当たり前さと思っています。なのでそこが評価されているというよりは、攻撃面があまり良くなかったからこそ守備が評価されていると自分で思っているので、もっと攻撃のクオリティを上げていかなければいけないなと思っています。
――オフザボールが課題とおっしゃっていましたが現状はいかがですか。
「まだまだ足りないですね。もっと味方とのつながりとか、ちょっとした動き出しのタイミングとか、動き出しの質になりますけど、そこがまだまだ足りていないと思います」
[土屋秋喜]
関連記事
RELATED ENTRIES