
(33)「刺激をもらうだけではなく刺激を与える側に」武内慎 春シーズン総括インタビュー
〝競争〟をテーマに春を戦い抜いた明大。昨年度王者・帝京大には勝利したものの東海大に敗れ3位に終わった。一方で43人が紫紺を着るなど例年以上に激しい競争が繰り広げられている。そこで今回は春シーズンを終えた選手たちにインタビューを行い、春の振り返りと夏、秋に向けた意気込みを伺った。7月10日より連載していく。
第4回は武内慎(商4=石見智翠館)選手のインタビューをお送りします。(この取材は7月2日に行われたものです)
――今シーズンはケガや体調が優れない中でのスタートでした。
「自分としては難しいシーズンではあったのですが、自分のできることを一つ一つやっていくことで課題解決につなげていくということを意識しながらできたと思います。去年と違って、スタートメンバーでずっと出るということがなかったのですが、いいシーズンを送れたかなと思います」
――〝競争〟というテーマがありました。武内さんのポジションは特に競争の激しいポジションだったと思います。
「嶺二郎(山本・法3=京都成章)だったり、茜風(亀井・政経3=長崎北陽台)だったり、自分よりも下の学年の子たちがプレーしている中で、やはり自分のプライドもありましたし、競争というテーマの中で刺激をもらうだけではなくて刺激を与える側になるということを意識しながら競争というテーマのもとで取り組んでいました」
――プライドというのはどういったものでしょうか。
「4年生としてのプライドもそうですし、去年1年間やってきて決勝まで紫紺を着たというプライドですね。本当に自分の小さいプライドなんですけど(笑)」
――今シーズンのAチームの試合の中で一番納得のいくプレーができた試合はありますか。
「直近でいうと、同志社大学さんとの試合ですね。スタメンに戻って出ることができた試合でしたし、その中で自分が課題として取り組んできたことをある程度形にすることはできたかなと思うので、その試合が印象に残っています」
――春シーズンはタックルを課題としていました。
「コーチとも話しながら少しずつ良くなってきているのかなと思います。今まではアタックをメインに行っていたのですが、最近はディフェンスでも見られるようになってきたと言われたので、そこは自分の成長かなと思っています」
――春シーズンで見つけた新たな課題はありますか。
「やはりディフェンスですね。横とコネクションを持つっていうところはこれからもっとやっていかなきゃいけないと思います」
――今シーズンはBチームでの出場もありました。Bチームは勝ち数が少ない結果でしたが、実際にやってみていかがでしたか。
「紫紺のジャージーを着ているメンバーと着ていないメンバーではやはり差があるんだなと出てみて感じました。でもAチームが1年間相手をするのはBチームなわけで、日本一を目指すのであればBチームは日本で2番目に強いチームじゃないといけないと自分は思っています。そこの意識の高さとかは自分の中にも落とし込んでいかなきゃいけないなと思いました」
――チームとしての手応えはいかがですか。
「しっかり競争して多くのメンバーが紫紺を着られたというのはテーマに沿ってできたのかなとは思っています。でも結局固定になっていくところもあると思うので、そこにどれだけ絡んでいけるかだと思います。自分も途中から絡んできたメンバーなので、爪痕をしっかり残せるように頑張らないといけないと思いました」
――秋シーズンに向けて意気込みをお願いします。
「去年悔しい思いを経験している分、その悔しさを体現できるような選手になりたいと思っているので、しっかり体を張れるようにしたいと思います」
――ありがとうございました。
[宇野萌香]
◆武内 慎(たけうち・しん)石見智翠館高、191センチ・108キロ
取材をした次の日が免許の卒業試験だったという武内選手。体が大きいため教習所の車は狭いそう(笑)
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