(30)「縦横無尽にアタックし続けるチームになりたい」石田吉平主将 春シーズン総括インタビュー

2022.07.10

 〝競争〟をテーマに春を戦い抜いた明大。昨年度王者・帝京大には勝利したものの東海大に敗れ3位に終わった。一方で43人が紫紺を着るなど例年以上に激しい競争が繰り広げられている。そこで今回は春シーズンを終えた選手たちにインタビューを行い、春の振り返りと夏、秋に向けた意気込みを伺った。7月10日より連載していく。

 

 第1回は石田吉平主将(文4=常翔学園)のインタビューをお送りします。(この取材は7月3日に行われたものです)

 

――春シーズンを振り返っていかがですか。

 「(東海大戦で)1敗してしまったというのが大きいのですが、この1敗をどうこれから生かすかというのが自分たち次第だと思うので、春シーズンとしてはチーム的にいい終わり方をしたなと思います」

 

――東海大戦での敗因は何だと考えていますか。

 「帝京に勝った次の週で、気持ち的にもふわふわしていたのかなと思います。相手のペースでずっと試合を進めてしまったので、自分たちのペースで試合を進められなかったというのが反省点かなと思います」

 

――今のチームの完成度はどれぐらいですか。

 「まだこのチームは伸びると思うので、40~50%ぐらいかなと思います。夏でどれだけチームを仕上げるのかというところだと思うので、この夏でチームを仕上げていきたいと思います」

 

――春シーズンで一番印象に残っている試合を教えてください。

 「やはり帝京との試合ですかね。ディフェンスでしっかり我慢できて、得点したいところで得点できて、最後自分たちの強みであるフィットネスで突き放せたというのはとても収穫になりました。どんな試合であれ、帝京に勝ち切れたということは大きいことだなと思っています。なので、その試合が春シーズンのなかで一番良かった、一番印象に残っている試合かなと思います」

 

――今、一番伸ばしたいところを教えてください。

 「もっとボールをもらおうと思います。やはり、呼ぶ、アピールが大事だと思います。『ちょうだい、ちょうだい、ちょうだい』とかもっと自分から欲しいコールをして、どんどん積極的にボールをもらっていきたいです」

 

――他校からも注目されることが多いですが、そのプレッシャーはありますか。

 「そうですね。プレッシャーに打ち勝ってこそのエースだと思うので、しっかり明治の主将としてどんなプレッシャーにも打ち勝つようなプレーをしていきたいと思います」

 

――春シーズンを通して一番やりにくかったところを教えてください。

 「個人的にはケガが多くてチームに迷惑を掛けてしまったので、これからもケガしないようにラグビー以外での過ごし方も大事にしていきたいです。あとは、主将にまだ慣れなくてあまりチームを引っ張ることができませんでした。少しずつ(主将の)やり方が分かってきたので、自分のプレーに集中しながらチームのことも引っ張っていきたいなと思います」

 

――春シーズンのMVPを教えてください。

 「FWが中村公星(情コミ4=国学院栃木)で、BKが雄也(廣瀬・商3=東福岡)です。公星は主将、副将がいない中でもチームを引っ張ってくれました。僕たち(リーダー陣)がケガなどで一貫して試合に出続けることはなかったのですが、その分チームを引っ張ってくれたり、体を張ってくれたりしたので、頼りがいがあるなと感じました。雄也は昨年度から一皮も二皮もむけて、任せられる人になったのかなというのが率直な感想です。昨年度まで少し不安なところが多かったのですが、今年度はチームを任せられますし、引っ張ってくれるので、春シーズンを通して頼りになる存在だなと思いました」

 

――春シーズンの課題と夏シーズンに向けての意気込みをお願いします。

 「このチームは波があるので、波なく安定したプレーを続けていけるようにしたいです。あとはディフェンスのところが課題だと思うので、1対1で負けないというところ、あと夏シーズンでもう一段フィジカルもアップしていきたいです。体負けしない、そしてボールもいっぱいスペースに運んで、縦横無尽にアタックし続けるチームになりたいなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[安室帆海]

 

◆石田 吉平(いしだ・きっぺい)文4、常翔学園高、167センチ・75キロ

夏にやりたいことは海に遊びにいくこと。「久しく行っていないので行きたいです!」。