
(15)前期リーグ戦の勢いそのままに 今季初タイトルへ/「アミノバイタル®」カップ展望
今月9日に「アミノバイタル®」カップ2022が開幕する。関東の大学32チームがトーナメント方式でしのぎを削る今大会。総理大臣杯全日本大学トーナメント関東予選の側面を持ち、全国制覇を目標に掲げる明大として絶対に負けられない戦いだ。初戦は9日、プレーオフを勝ち抜いた山梨学大と対戦する。
「志創」。今年度のスローガンであり「高い志を持って新たな明治を創り上げていく」という意味が込められる。毎年タイトルを取り続けてきた明大にとって、昨年度は無冠という悔しい結果に。タイトルを奪還する立場となって「新たな明治」が戦う今シーズン。そして今後の勢いを左右する上でも今大会の結果は非常に重要となってくる。
ここまで明大は安定した戦いを続けている。活動の主軸となった関東大学リーグ1部。初戦の東国大戦こそ0―4の敗北を喫したものの、以降は 4連勝を含む7勝1分1敗と確実に勝ち点を積み重ね首位で前期リーグを終えた。第7節の駒大戦では攻撃陣が躍動し大量6得点。さらには全11戦中6戦で完封勝利を収めるなど、強力な守備陣もチームを支える。
今季も注目すべき選手が多く存在する。U―21日本代表に大学生から唯一選出された佐藤恵允(文3=実践学園)。全日本大学選抜の一員として全韓国大学選抜を封じた岡哲平(政経3=FC東京U―18)。佐藤恵の代表期間中に得た出場5試合で3得点と攻撃陣の序列に揺さぶりをかける田中禅(文2=サガン鳥栖U―18)。強力な突破力を武器に1年生ながら主力選手として前期リーグ戦を戦った藤森颯太(政経1=青森山田)。そして、ボランチとして攻守を司る木村卓斗(政経4=横浜F・マリノスユース)ら4年生の存在がチームに安定感をもたらす。さらに全国トップレベルの実力者らが集う厚い選手層も対戦相手への脅威に。大学サッカー界で右に出るものはいない戦力を誇る明大。栗田大輔監督の采配にも大きな注目が集まる。
ただ「明治が苦手としているトーナメント」(岡)と言うように、直近2年の成績は1回戦敗退(2020年)に2回戦敗退(2021年)と苦戦が続いた。さらに今大会は前期リーグ戦でケガ人が続出した影響も懸念される。それでも「それは関係なく、強い明治を体現するだけ」(佐藤恵)と明大の力強さは健在だ。今季初タイトルが懸かる明大の戦いから目を離せない。
[長﨑昇太]
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