(55)明大対立大対抗大会事後インタビュー①/山本佑樹駅伝監督

2022.07.06

 7月2日に開催された明大対立大対抗大会。厳しい暑さの中健闘し、見事優勝を果たした。今回は山本佑樹駅伝監督のインタビューをお届けする。

 

――今日の長距離部門の総括をお願いします。

 「3000メートルはこういう暑いコンディションでしたけど、漆畑(瑠人・文4=鹿児島城西)の8分15秒91というタイムは良かったと思います。また2番手に鈴木祐太(文2=鎌倉学園)もきちんと入ったし、堀颯介(商1=仙台育英)もU20日本選手権での転倒などいろいろアクシデントがあった中で、8分21秒94といういいタイムで来たのでまあまあ良かったかなと思います。オープンで走った中では、故障で苦しんでいた櫛田(佳希・政経4=学校法人石川)が復帰できたことや、橋本基紀(商3=専大松戸)も関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)のあと少し故障していたんですけど、やはり地力が付いた走りをしてくれました。そういった意味では全体的に良かったかなという感じです。1500メートルについては本来種目としてはなかったんですけど、立大の上野監督がペースメーカーをするということで、スピード練習の一貫で加藤(大誠・営4=鹿児島実)と吉川響(文1=世羅)と森下(翔太・政経1=世羅)がやりました。吉川響が練習から意外とスピードがあるなと感じていて、箱根駅伝(以下、箱根)で上りも下りもどっちも使えそうな感触があったので、いいスピード練習ができたかなという感じですね」

 

――漆畑選手は「勝ち切ることができて収穫になった」と話されていました。監督から見ていかがですか。

 「『とにかくどんなレースでもいいから勝て』と言っていました。本人も途中一回前に出て、しっかりためて最後勝ち切ったという部分では、結果的にいいレースができたなという感じですね」

 

――最近の練習で調子が良さそうだなと感じることはありますか。

 「関東インカレに出て、あと一歩のところで悔しい思いをしました。そこから集中して自分が、また4年生が引っ張らなければいけないという思いもあるし、やはり三大駅伝を走っていないのでかなり気持ちのこもった練習をしていました。そういった意味ではまた一ついいレースをやってくれたなという感じですね」

 

――鈴木祐選手が6月の日体大競技会で5000メートル13分台を出して今日も対抗選手として出場されました。そのあたりはいかがですか。

 「彼は今伸び盛りというか、彼の性格もそうですけど、そんなに華やかにパーっといくタイプじゃなくてしぶとく来ています。彼みたいなタイプは箱根に行けるのかなと思っているので、来週の法大対校の5000メートルでしっかり勝負してほしいなと思います」

 

――山本駅伝監督の今までのコメントからも、鈴木祐選手に期待しているのかなという感じがうかがえます。

 「練習からこつこつやっているのが見えているし、児玉(真輝・文3=鎌倉学園)が先輩というのもあって彼にくっついてやっているので、本当にここから伸びてくれそうな一番手というか、そういう意味では期待していますね」

 

――ホクレン・ディスタンスチャレンジ(以下、ホクレン)に児玉選手と富田選手(峻平・営4=八千代松陰)を出すことの意図は何でしょうか。

 「今回僕も陸連のU―20の強化の方に入っていることもあって、今まではペースメーカーを外国人にやってもらっていたんですけど、学生もペースメーカーをやることで上のレベルに行くという強化策の一貫ですね。ホクレンの北見のレースは彼ら2人でペースメーカーをやらせて、その次の網走で5000メートルの記録を狙おうかなと思っています。この春先良かった2人に最後記録を狙わせて終わりたいかなという感じですね。あと1500メートルも近藤(亨・商4=愛知県私立愛知)と馬場(勇一郎・政経3=中京大中京)ですね。特に馬場は来年以降のことを考えて記録を出しておきたいので、そういう意味で4人はホクレンに連れていきます」

 

――ありがとうございました。

 

[出口千乃]