
(15)Blow a new wind〜ルーキー特集2022〜 川村心馬「兄を超えるラグビー選手に」
今年度も21人の猛者たちが明大ラグビー部に入部。5月に行われた対早大新人戦では敗北を喫し、課題が残る結果となった。この負けをバネに今後どれほど強くなるのか。逆転劇に期待がかかる。本企画では、彼らに電話取材を行い、高校時代やこれからの4年間への思いについて伺った。6月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)
第7回は川村心馬(法1=函館ラ・サール)選手のインタビューをお送りします。(この取材は5月19日に行われたものです)
――明大に進学した理由を教えてください。
「1番大きな理由は、高校2年生の9月にスカウトの方から声をかけていただいたことです。そこから意識するようになりました。せっかく期待してもらえているのなら応えたいという思いがあって決めました」
――高校3年間のラグビー生活を振り返っていかがですか。
「高2、高3はコロナの影響で練習も試合も上手く組むことができなかったのですが、その中で全国高校大会(以下、花園)と全国高等学校選抜大会(以下、選抜大会)に出場して本当にいい経験になりました。逆にコロナで練習時間を減らされた中で、どうやって1日の時間を使っていくか考えて、時間の有効的な使い方を自分の中で知ることができました」
――時間を有効的に使う上で意識していたことはありましたか。
「僕は函館ラ・サール高出身なのですが、函館ラ・サール高は勉強メインの学校でした。そのためラグビーばかりという感じではなかったので、朝の空いた時間や昼休みにチームでウエイトをするという呼び掛けをしていました。自分はキャプテンだったので監督とコミュニケーションを取りながら練習をうまく区切ってやっていました」
――そのような環境下で勉強とラグビーを両立する秘訣を教えてください。
「勉強は個人でやらなければいけないというのが自分の中でありましたが、ラグビーは個人だけではどうにもできないスポーツなので、そこは勉強と違って全員で考えてやるというのを心掛けていました。函館ラ・サール高のラグビー部には、定期試験で1個でも赤点があると試合に出られないという部則がありました。そのため、定期試験など日々の勉強の積み重ねはしていかないとラグビーができなくなってしまうので、勉強はしながらもラグビーもやっていました。大学でもこのまま文武両道を心掛けて頑張っていきたいと思っています」
――自分の強みを教えてください。
「僕の強みはランプレーです。高校2年の時の花園予選などではフルバックをやっていたため、キックカウンターが得意です。なので、その部分を明大でも生かしていきたいと思っています」
――今、特に力を入れて練習している部分を教えてください。
「今はパススピードをもっと速くしようと練習をしています。主務の小林瑛人(法4=明大中野)さんに『スタンドオフとしてやるならパススピードは本当に大事だ』とアドバイスをいただいて、1年生のスタンドオフ全員がパススピードの部分を個人練習しています」
――目標としている選手や尊敬している選手はいますか。
「明大に入ってからは先輩方が全員すごいので、特に誰か特定の人を尊敬しているとか憧れているとかはなくて、色々な方のいい所を見習っている感じです。明大の先輩方以外だと、高校の時はずっと兄(川村駿太・早大)を尊敬していました。兄は早大のラグビー部の4年生なのですが、勉強にもラグビーにもどちらにも100パーセントでやっていて、そこはずっとすごいなと思っています」
――お兄さんが早大のラグビー部の4年生にいらっしゃるということですが、早大に進学する選択肢はなかったのですか。
「高2の9月に声がかかるまでは、親とも話して自分の中でも早大をメインに考えていました。ですがその中で明大の方から声をかけていただいて、期待されているのならば明大で挑戦してみたいという思いが強く出てきたので、明大に決めました。2月の選抜大会の時に、直接自分の所に田中澄憲(平10文卒)前監督が来てくださって、その時が最後の決め手でした」
――寮生活はいかがですか。
「初めての寮生活だったのでやっていけるか不安でした。部屋も各学年1人ずつの4人部屋なので不安しかなかったのですが、同期の1年生が本当に仲良かったのでそこで1つ不安要素は消えました。オフの日には、先輩方と一緒にゲームをやったり動画を見たりしています」
――今後の目標を教えてください。
「まず1年生の間はけがをしない体づくりをしっかりとして、関東大学ジュニア選手権や関東大学対抗戦、全国大学選手権などのどこかの試合で1試合は出たいと思っています」
――ありがとうございました。
[久保田諒]
◆川村 心馬(かわむら・しんま)法1、函館ラ・サール高、179センチ・85キロ
北海道から上京してきたため東京の暑さには衝撃を受けたそう。そんな川村選手の好きな食べ物はスイカとのこと。「みずみずしいのがいいですよね(笑)。大好きなスイカの力があれば東京の過酷な夏も乗り越えられます!」
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