(9)Blow a new wind〜ルーキー特集2022〜 朝島燎夏「弱小校出身選手でも活躍できることを周りに見せたい」
今年度も21人の猛者たちが明大ラグビー部に入部。5月に行われた対早大新人戦では敗北を喫し、課題が残る結果となった。この負けをバネに今後どれほど強くなるのか。逆転劇に期待がかかる。本企画では、彼らに電話取材を行い、高校時代やこれからの4年間への思いについて伺った。6月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)
第1回は朝島燎夏(法1=正則)選手のインタビューをお送りします。
――ラグビーを始めたきっかけを教えてください。
「中学生の時に筋力トレーニングを始めて、そこで少し体が大きくなったので塾の先生や担任の先生にラグビーを勧められました。それがきっかけでなんとなくラグビーを視野に入れていました。高校に入ってからラグビー部を見に行ってみたら先輩や先生が優しくて楽しかったので、それにひかれてラグビーを始めました」
――明大に進学を決めた理由を教えてください。
「元々は明大ラグビー部のようなとても強いところに入るような気持ちは特にありませんでした。ですが、たまたま練習会に行く機会ができ、その時に行かなかったら絶対後悔すると思い参加しました。そしてテストに合格することができ、ここで優勝したいと思い入部を決めました」
――正則高から明大ラグビー部への進学は珍しいです。
「そもそも大学までラグビーやる人がほとんどいない高校なので、前例がなく不安が大きかったです。他の明大の同期を見ても強豪校出身ばかりなので驚きましたが、そういうところに身を置いてやるのもいいなと思いました」
――高校時代で一番記憶に残っている試合を教えてください。
「高3になってすぐの春大会の1回戦の日比谷高校との試合です。前半に3トライ取られて、後半半分過ぎても点数が動きませんでした。もう負けたという会場の雰囲気になっていましたが、作戦を自分たちで切り替えてそこから10分で4トライを巻き返して大逆転勝利したこの試合が一番記憶に残っています」
――高校時代に苦労したことを教えてください。
「校庭が狭くてあるようでないようなものだったので、練習のしづらさを感じていました。広いグラウンドを持っている高校に負けてもしょうがないというような雰囲気になっていた時もありましたが、最後は逆に俺らが勝ったらすごいよねという雰囲気になりました」
――大学までラグビーを続けようと思ったきっかけを教えてください。
「高校1年の頃は試合に全く勝てず、東京都最下位まで行ったこともありました。そんな中でコロナが蔓延(まんえん)してしまい、(ラグビーを)やる意味が自分でも分からなくなっていましたが、先輩たちが好きだったので先輩たちが引退するまでやってそのあとは辞めてもいいかなと思っていました。ですが、コロナが少し落ち着いたときにTIDユースキャンプ(Bigman& Fastman Camp)に選ばれ、もしかしたら大学までラグビーができるかもしれないと思い自分の中で覚悟ができました」
――自分のプレーでの持ち味を教えてください。
「まだ模索中ですが、この体を最大限に生かして力強いプレーを目指しています」
――明大でどのような選手になりたいですか。
「明治大学は一般生から多く選手を取る大学ではないです。ですが、自分のような弱小校出身選手でも選ばれるし、活躍できるんだということを周りに見せたいです。同じような子たちがもっと夢を見れるように、自分の背中を見て頑張ってくれればいいなと思います」
――これからの意気込みを教えてください。
「明治大学という、歴史も伝統も強さもある大学でラグビーができることにとても感謝しています。自分は他のみんなより経験もラグビーのスキルもないので、自主練をしてどれだけラグビーのことを考えられるかが勝負だと思っています。追い越そうと思って、絶対にみんなに負けないように紫紺を着たいです」
――ありがとうございました。
[豊澤風香]
◆朝島 燎夏(あさじま・りょうが)法1、正則高、183センチ・115キロ
出身高校の正則高は東京タワーの真下にあるそう。「校庭こそ狭かったですが、遊ぶ場所には困らなかったです(笑)。六本木や恵比寿、中目黒などでよく遊んでいました!」
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