(27)兵庫リレーカーニバル事後インタビュー①/山本佑樹駅伝監督

2022.04.25

 4月23日に開催された兵庫リレーカーニバル。4選手が男子アシックスチャレンジ1万メートルに出場した。今回は大会を終えた山本佑樹駅伝監督のインタビューをお届けする。

 

――本日出走した4選手の走りはいかがでしたか。

 「杉(彩文海・文3=鳥栖工)は2、3月はいい練習ができていましたが、最近疲労感あるなという感じで、調子を落としているようなイメージでした。今日は少し厳しいレースになったかなと思います。でも悪過ぎたのでもう少し踏ん張ってほしかったなというのが本音です。加藤(大誠・営4=鹿児島実)は途中前に出されて引っ張った時に焦ってしまって、前がペース上がったところで、パッと対応できなかったので、そこは力不足なのかなと思います。関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)に向けてメンバー選考も考えていますので、そう考えるともう一歩欲しかったなと思います。児玉(真輝・文3=鎌倉学園)と富田(峻平・営4=八千代松陰)に関しては、2人で引っ張る形になって、今陸上界もペースメーカーがいないと記録が出ないというマインドになってしまっているので、思い切って2人でペースをつくっていって、最後やられましたが、そこそこのタイムでまとめてくれたのは良かったかなと思います。ペースメーカーがいない中で、どれだけ自分たちでつくれるかというのが、箱根駅伝には絶対にプラスになると思うので、ここまできた割には、全体的には物足りなかったかなとは思いますけど、児玉と富田は合格というかよく頑張ったなと思います」

 

――2組目は有力選手が多く棄権し、タイムを出すのが難しかったと思いますが、レース前に監督から何か指示は出されたのですか。

 「レース前はとにかく自分たちで前に出て行くというよりは後ろに付いてという感じでしたが、スタートをしたらスローでした。児玉も出てしまったようで、もう2人でつくっていくしかないかなという感じだったので、途中指示を出して2人で交代交代で行こうと言いました。やはりペースメーカーがいないと走れないというそのマインドを変えていかないと、ここからもう一歩前にいかないかなという話をしていたので、そこら辺は富田と児玉と話したいなと思いますね」

 

――加藤選手は最近記録という面では物足りなさがあると思いますが、いかがでしょうか。

 「そうですね。彼には本当に厳しくもっと真剣にやらないとここで止まっちゃうよという話をしました。そこから今気持ちを切り替えて一つ一つ丁寧に競技に向かうようになっているので、ここが踏ん張りどころかなという感じですね。ここで形になればまたどんどんいくと思いますが、やはり1年の時の2区の走りのイメージがどうしても周りの評価として付いてきてしまうので、やはり箱根駅伝の2区を走りたければ、こういう一つ一つの結果の積み重ねが大事というところですかね」

 

――来週の法大競技会に向けてはいかがですか。

 「1500メートルは法大の競技会が関東インカレの選考レースになると思うので、5000メートル、1万メートル、ハーフマラソンに関しては日体大で1万メートルもやっていますし、そちらとのコンディションなどを加味して、やはり1部残留したいので点を取れる選手を出したいなというのがありますね」

 

――早大競技会後のミーティングではハーフマラソンの位置付けに関しても話されていましたがいかがですか。

 「どうしてもこういう時期なので、みんな5000メートル、1万メートルに出たいし、こちらとしても5000メートル、1万メートルを主で考えています。しかしそこに入り切れなかった選手でハーフも戦わないといけません。昨年度の小澤(大輝主将・政経4=韮山)と漆畑(瑠人・文4=鹿児島城西)がいい例ですが、彼らは5000メートル、1万メートルを狙っていって外れてしまって。しかし小澤は入賞して、そういう選手を使いたいなと思いますね」

 

――小澤主将はそれをきっかけにしましたよね。

 「そうですね。まず関東インカレに出る。Mをつけて代表で出るというのが、まず大きいことだし、ハーフマラソンをしっかり走れた自信がトラックにもつながってきます。本当にそういうところではきっかけにしてほしいな、そういう選手を出したいなと思いますね」

 

――本日の結果を今後にどうつなげていきたいですか。

 「毎回毎回、ちょっとしたいい点を取り上げて前を向かすというのも大事だし、今日のレースだったら富田と児玉が2人でレースつくりました。今ちょうど明治大学兵庫県支部の方も来られていて、あれだけ前で走っていたら、とても喜んでくださったので、やはり積極的にいったというのは評価できます。そこは評価しつつ後は細かい改善点の洗い出しは必要かなと思いますね」

 

――ありがとうございました。

 

[大橋直輝]