(17)東京六大学対校大会事後インタビュー②/園原健弘総合監督
4月9日に行われた東京六大学対校大会(以下、六大学)。今大会が明大競走部にとって新体制でのシーズンインとなった。今回は大会を振り返って園原健弘総合監督のインタビューをお届けする。
ーー今大会の総括をお願いします。
「多分明大スポーツさんも6位?!という感じだと思いますけれども、チーム事情の問題もあるのでね。フィールド種目に我々はほとんどエントリーできてないということがあります。もちろん順位が良い方がいいんだけれども、結果についてはそこまで深刻に捉えてはいません。それよりは準備段階できちんと今どんな感じでシーズンに入れたという確認をしてもらっています。それと今回は六大学の翌週に大きな大会があるので、そこに照準を合わせています。チームの六大学の結果よりも個人で今年度は日の丸をつけるというのを優先しているので、そこで頑張ってもらいたいので、今回の結果は致し方ないのかなというところですね」
ーールーキー選手に関してはいかがですか。
「本当はゆっくり出させてあげたかったですけれども、やっぱ4×400メートルリレーのメンバーがそろわなかったということがありました。佐田君(龍昇・法1=大分東明)なんて大車輪の活躍で、ケガしないか心配でした。言い訳するわけではないのですが、数の力というのがまだまだのところがあるので、個人個人の強さを上げるという部分と全体の数でもう少し層を厚くするという必要はあると思います。1年生も大学に入ってよそのチームと交流しつつ初めてユニホームを着てもらって、わくわくした気持ちでよし頑張るぞという気持ちになってもらえばいいかなと思いますね」
ーー今大会は明大が大会運営に大きく関わっていました。
「そこがいい勉強をさせてもらって、特に4年生のマネジャーを中心に運営してくれました。やはり彼らがどうやったら人を動かすことができるのかとか、思っている通りに回していくことの大変さを身をもって感じてもらったと思います。いかにいつも我々が参加している競技会が普通に流れて、普通に流れる裏にはどれだけの準備とどれだけ緻密な計画が流れていて、労力がかかっているということを実感してもらえたのは本当に良かったと思いますね。やはり準備不足の面ももちろん否めなかったのですが、でもその準備不足をいろんな形で、彼らなりに臨機応変に対応しながら、そこにOBの皆さんも関わってくれて、OBの方が出しゃばる形ではなくて、学生中心にした運営だったので、結果オーライで良かったと思いますね」
ーーいつも試合に出ている選手たちが今回は裏方でという場面も見られました。
「小澤(大輝主将・政経4=韮山)も裏方だったし、加藤(大誠・営4=鹿児島実)がマイクアナウンスをやってパフォーマンスを見せていました。そういう意味でこの六大学の大会、それから法政、立教との対校戦だったり、そういうところも学生の自主運営なのです。事業を起こすというか、事を回していくことの大変さを分かってもらえて、またその苦しみを感じながら面白さとか楽しさを感じてもらえたのではないかなと思いますね」
ーー六大学対校戦というコンテンツの展望などは何かありますか。
「早稲田の退任された礒監督が早くからもっとこの六大学をしっかり一つのコンテンツというか組織として強化を図っていました。この競技会自体もまだまだ外に出す伝え方が不十分だったりするので、もう少し情報発信なり、六大学という一つのつながりでチームとして強化を図ったりしていきたいねという話はしています。いいコンテンツだと思うので、今回も55回目で55回続いてきたということには意味があるので、それをより発展させた形で、進化させていくのは我々の使命だと思います」
ーー明大競走部も新チームが発足しました。
「秋の駅伝のところは、やはりシード権。全日本大学駅伝、そして箱根駅伝でシード権を取ることを基本のベースに置いて今からチームづくりをしていくというところです。もっといえば箱根駅伝のシード権を必ず取るということを柱に置いて、山本佑樹駅伝監督はもうチームづくりをしています。その道中にある関東学生対校選手権などもそこにあえてピンポイントに照準を合わせるのではなくて、道中で必ず通過しながらでもきちんと結果を残せるように、そういう取り組みをやってもらっています。大変なことだと思いますが、もともと力のある人間たちだからそれだけ潜在的には能力があるはずです。その能力を引き出すのは我々こっち側の仕事になるのでね。しっかり彼らの能力が引き出されるような環境にしっかりしていきたいなと思いますね」
――ありがとうございました。
[大橋直輝]
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