
(14)ルーキー特集⑭/奥野達
明大競走部に新たな風が吹く。関東学生対校選手権(通称、関東インカレ)で1部昇格を果たし、3部門それぞれで活躍を見せた昨年度。一方で箱根駅伝は予選会からと、試練も待ち受けている。これからの競走部に欠かせないルーキーたちは、どのような思いで明大の門をたたいたのか。新進気鋭の紫紺15人を紹介する。
第14回は、競歩部門・奥野達(文1=清風)です。(この取材は3月14日にオンラインで行われたものです)
――明大を進学先として選んだ理由を教えてください。
「僕は競歩をしているのですが、高校生の時は1人で練習することが多く、大学に進んだらレベルの高い選手と競い合って自分の力を伸ばしたいなと思っていました。レベルの高い先輩方がいるのは明大かなと思ったので、明大を選んで進学させていただきました」
――明大の中で特に憧れている選手や目標としている選手はいらっしゃいますか。
「4年生の濱西さん(諒・文4=履正社)が僕と同じ大阪出身の方で、中学の頃から練習会などで濱西さんと一緒に練習していました。やはり濱西さんがいるというのは大きかったかなと思います」
――濱西選手を追い掛けてきたみたいな部分はありますか。
「はい、そうですね。また僕は大阪の清風高出身なのですが、もう卒業されて今は自衛隊体育学校にいるのですが、清風高から明大に進学した先輩で野田さん(明宏・平30商卒=現自衛隊体育学校)がいます。野田さんも50キロで日本記録を出されているので、やはり野田さんだったり濱西さんだったりが目標になるかなと思います」
――競歩をメインでやられていると思うのですが、他の種目もやられていたのですか。
「そうですね、高校までは一応長距離も少し走るような形でした」
――陸上を始めた時から競歩がメインだったのですか。
「いや、もともとは父親が競歩のコーチをしていたということもあり競歩をしたいな、しようかなと思っていました。中学1年生で陸上を始めたのですが、やはり中学は競歩の試合があまりないので、競歩を始める前段階として、中学生の間は長距離をしていました。そして高校生になってから本格的に競歩に取り組み出したという形ですね」
――高校の練習はどのような感じでしたか。
「陸上部自体は結構和気あいあいというか軽い感じでした。また自主性を重んじる先生の考え方で、『やる子はやったら強くなるし、やらない子は知らないよ』という形で高校の頃はやっていたので、結構自分で考えてやるというところに重きを置いた部活だったかなと思います」
――自主性を重んじるというところでは明大と似ている部分もありますか。
「自分自身もきつく縛ってやるチームよりかは、自分で考えてできることをやる方が合っているなと思ったので、そういった面でも明大を選んで良かったかなと思います」
――大学4年間での目標は何ですか。
「大学3年次に2022年のパリ五輪があるので、そこで金メダルを取ることですね」
――世界を目指していきたいという感じですか。
「やはりやるからには大きなところを目指していきたいなと思っています」
――ご自身の歩みの強みはどこにありますか。
「爆発力はないのですが、安定感はあるのかなと思っています。自分の長所である、いつどんな時にでもパフォーマンスを出せる安定感と、さらに1段階2段階上の爆発力といったところを身に付けていきたいなと思っています」
――今年度の目標を教えてください。
「今年度はまず日本インカレ(日本学生対校選手権)の優勝です」
――最初から日本一を目指していくという感じですか。
「そうですね、まず今年度は僕が1年で4年に濱西さんがいるので、濱西さんにそれこそ追い付け追い越せぐらいの気持ちで挑んでいきたいです。やはり日本インカレ、大学の日本一は濱西さんが一番の標的になると思うので、濱西さんを倒す気持ちでやっていきたいなと思います」
――最後に今後の意気込みを教えてください。
「僕は結構大口をたたくというか、口に出して自分を鼓舞するみたいなところがあるのですが、やはり今の僕の実力で世界だったりオリンピックだったりで金メダルを取ると言ってもまだ笑われるだけだと思います。なのでまずはその自分の夢を口にして笑われない実力をつけるところから始めていきたいです」
――ありがとうございました。
[萩原彩水]
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