(5)「今年こそ優勝しないといけない」紀伊遼平 新体制インタビュー
昨年度はあと一歩のところで届かなかった大学日本一。その悔しさを胸に4年ぶりの頂点奪還を目指し、石田吉平主将(文4=常翔学園)率いる新体制が始動する。本連載では、新チームの監督、4年生インタビューを全7回にわたって紹介します。
第5回は紀伊遼平(営4=桐蔭学園)選手のインタビューをお送りします。(この取材は3月16日に行われたものです)
――寮長の役割を教えてください。
「主に寮の中でのことを管理することです。寮をきれいに保つことや寮でみんなが不便なことを改善することと食事についての話し合いがメインです。食事は基本的に毎週副寮長と栄養士の方と主務で食数を決めます。その中で月に1回献立など選手からのリクエストも聞いて寮長も参加する話し合いがあります」
――リーダー陣はどのように決めましたか。
「2月の頭から話し合いを始め、まずどのような主将がいいかを話し合いました。話し合いの結果、全員でまとまれるように行動で示せることとプレーで見せてくれる人がいいとなり石田に決まりました。僕は昨年度副寮長で寮長になることが決まっていました。副将は最終的に石田からの推薦で大賀(宗志・営4=報徳学園)になりました」
――スローガンに込めた思いを教えてください。
「『AHead』自体には『前へ』や、頂点に立つという意味を込めています。AとHが大文字なのはみんなとの話し合いの中で、一つになるや、昨年度あと一つ頂点まで足りなかったこと、1位を取るという意見があったため一つを表すAを強調しようと思いました」
――私生活の面で昨年度と変えていきたいことはありますか。
「学年関係なく言い合える環境が必要だと思っていて、それは私生活の中から生まれると思います。コロナの影響でチームビルディングのようなイベントが少なかったので増やしていこうという話は出ています。まだコロナが流行している中で、どのように向き合うか、自分たちのストレスと感染状況を考えながらやっていきたいと思います」
――ここまでの3年間を振り返っていかがですか。
「1年生次は武井さん(日向・令2商卒・現リコーブラックラムズ東京)や松岡さん(賢太・令2商卒・現コベルコ神戸スティーラーズ)のようなトップレベルで活躍する先輩から見て盗むことと自分のいいところをアピールするなど自分にベクトルを向けた1年でした。2年生次は三好さん(優作・令3文卒・横浜キヤノンイーグルス)のケガもあって冬の試合に出させてもらうことがあったのですが、2年生で他のチームのトップの選手と試合をすることで自分の足りないことや自分の未熟さを感じた1年でした。昨年度はいいアピールをできた試合もあれば良くない面もあって、最終的にリザーブになって、スタメンで出たいという思いが強かったので悔しい1年でした」
――最上級生になって心境の変化はありますか。
「もう最上級生になってしまったので今年こそは(全国大学選手権で)優勝しないといけないという思いが強いです。積極的に後輩と話すことや接することはずっとできていたと思っているので、特別に何か変わったということはないです」
――フッカーとしてアピールしたい点はありますか。
「自分の強みはフィールドプレーなので、アタックではゲインラインを必ず切れるようになりたいです。ディフェンスでもジャッカルなどでアピールしたと思います。一方でここ2、3年の課題はセットプレーです。ラインアウトではスローを試合でも練習通りに投げること、スクラムではしっかりコミュニケーションを取ってやっていきたいです。フッカーとしてやるべきこと全てのことを高いレベルでプレーしたいと思います」
――今シーズンの意気込みをお願いします。
「僕らが入学してから大学選手権優勝に遠ざかっているので、自分たちの代で日本一という結果、勝ちにこだわって全員で大学日本一になれたらと思います」
――ありがとうございました。
[牛嶋淳太郎]
◆紀伊 遼平(きい・りょうへい)営4、桐蔭学園高、173センチ・101キロ
オフも朝早く起き、ランニングするなど健康的な生活を行っていたそうで「体重も変わらずコンディションもばっちりです」。
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