
(3)前期リーグ戦開幕直前 監督インタビュー
5冠の輝きを取り戻す時がやってきた。4月3日から第96回関東大学リーグ戦が開幕する。2年ぶりの優勝を目指す明大の開幕カードの相手は東国大。2部リーグから昇格を果たした、勢いのあるチームだ。
今回は栗田大輔監督のインタビューをお届けします。
(この取材は3月27日に行われたものです)
――まずは昨年度を振り返っていかがですか。
「昨シーズンはすごくよく頑張った年だったと思います」
――昨年度は下級生が多く経験を積めたシーズンだったと思いますがいかがですか。
「経験値は確かに上がったと思います。特に新3年生など、そのあたりの経験値は上がったと思います」
――その新3年生の中で昨年度ブレイクを果たし、注目されるのはFW佐藤恵允(文3=実践学園)だと思いますがいかがですか。
「昨年日本代表のトレーニングにパートナーという形で選ばれて、貴重な経験をしてきたので、それをどう自分の中に落とし込むのかと同時に、日本代表で感じてきたものをチームに落とし込んで、いかにトレーニングなどチーム全体の環境面の厳しさを高められるかというところですね」
――今シーズンの目標は何ですか。
「今年度は全日本大学選手権の決勝を元日に、新国立競技場でやるということなので、そこに向かってずっと山を登っていきたいと思っています。ただそんなに甘くはないので、まずは目の前の一戦一戦を乗り越えてチーム力を高めていく、それが今年度課せられていることだと思います」
――今年度はどのようなチームを目指していますか。
「唯一無二のチームというのを考えていて、その特徴は強烈な守備と面白い攻撃だと思います」
――キーマンになるのは誰だと思いますか。
「特定の選手はいませんが、とにかく強烈な守備をかけたいですね。それと攻撃に切り替わったときに明治はショートカウンターを仕掛けるということを掲げています。ボールを保持しているときに人が可変的に動いて、その中でプレーしている選手、見ている人が楽しめるサッカーを追求していけたらいいのかなと思っています」
――新キャプテンはDF林幸多郎(法4=サガン鳥栖U―18)ですが、監督としての印象はいかがですか。
「林は明大生として文武両道を貫いている選手ですし、東大に行けるくらいの頭を持っている学生なので、そういう意味では過去にないくらい、勉強とサッカーと学生生活を貫ける選手じゃないかと思います」
――4年生全体の印象はいかがですか。
「すごく平均的というか、我が強いわけでもなくて、自然体でみんながいい環境でいい空気でチームが取り組める空気を持っているのが今年度の4年生だと思います。変にはしゃぐわけでもなくて、変に浮つくわけでも怒りすぎるわけでもなくて、自然体でできるのが良さだと思っています。その中でも厳しいときには厳しく言えるし、楽しい時には楽しめる、チームの中に影響を出せる選手が1人か2人いるといいなと思います」
――今年度のスローガンは〝志創〟ですが、どのような意味や思いが込められていますか。
「これは学生が考えるスローガンで、創部101年目ということを捉えて、伝統を受け継ぎながらも自分たちでしっかり考えて、新たなものをつくり上げていくという意味が込められていると思います。しっかりとその両面を、過去の100年の歴史とこれからというのを学生が捉えてバランス良くチームを作っていってほしいと思います」
――天皇杯の予選となる東京都サッカートーナメントでは初戦で敗れましたが振り返っていかがですか。
「PKでの失点は仕方ないにしろ、チャンスがあった中で決められなかったところが、負けるべくして負けた試合だったと思います。ですがそこに一喜一憂せず、その反省をしっかり次に生かすことが大事かなと思います。もちろん天皇杯に出ることは楽しみにしていましたけど、3月1日から20日間でチームコンディションをどこまで持っていけるかなというところもありました。そういう意味では今できるベストを尽くしての試合だったのであまり気にしていないです」
――シーズンへの意気込みを聞かせてください。
「優勝を狙います。優勝は絶対に。王座奪還というよりは、今年度のチームで優勝をとにかく狙うという感じです。そのために毎試合積み重ねて上がっていく。それで元日に新国立競技場でやれるくらいまで、強いチームになっていけたらなと思います」
――ありがとうございました。
[土屋秋喜]
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