(10)大会後インタビュー⑤ 三浦圭主将/全日本学生選手権大学対抗戦

 全員で戦い、全員で優勝をつかみ取った。1年間の集大成である全日本学生選手権大学対抗戦(以下、団体戦)。3月12日〜13日に、和歌山セーリングセンターで開催された。日本一の大学を決める今大会で、明大は創部史上初の4連覇を達成。団体戦メンバーとしてレースに出場した5人の選手にインタビューを行った。

 

 第5回は三浦圭主将(法4=星)です。(この取材は3月17日に行われました)

 

――団体戦4連覇おめでとうございます。4連覇を果たしていかがですか。

 「1、2年目は僕たちの先輩が主体となって活動してきての成果という感じでした。今年度は僕たち4年生が主体となって1年間、部を代表して団体戦優勝する目標を持って活動してきました。その結果優勝することができたので年々団体戦を優勝する気持ちやモチベーションが変わってきて、優勝できたことを部員たちみんなで分かち合えてうれしい気持ちでいっぱいです」

 

――5人全員で出場して優勝したことは、主将として価値を感じますか。

 「やはりどの選手を出しても走る確信がありました。そんなチームにできたことはすごく誇らしく思っています」

 

――今回の大会は4連覇が懸かっているということでプレッシャーはありましたか。

 「もうプレッシャーはすごかったです。やはり代々僕が1年生の頃から優勝したら『次は2連覇だ』とどんどんつながれてきたものでした。ここは僕たちの代で途切れるのはだめだという気持ちが強かったです。また、昨年度までは堂々とみんなを引っ張っていく先輩たちがいたので、安心してレースをできたのですが、今年度は4年生がそういった堂々とした走りをする役目になっていったのですごいプレッシャーがかかっていました」

 

――5レース目はスタートがうまくいかないところからかなり追い上げていました。振り返ってみていかがですか。

 「やはり(風が)吹いたら負けないですね。明治は吹きが速く、僕もすごい風が吹いているときが得意だったので、そこの艇速はあまり負ける気がしませんでした。ただ、ぶつかってスタートが遅れてしまったところからちゃんと落ち着いて風をつかむように、いい風に乗れるようにコースを取っていったので、気付いたら5位でした(笑)」

 

――5レースあった中で一番4連覇につながった、カギになったレースはありますか。

 「合計12ポイントの僕が1番を取ったレースですかね。もう一つは初日のレースですかね。明治ではありえないポイントをたたき出したのが、自分たちを逆に追い詰めたからこそ、パフォーマンスをずっとトップで維持するような、発揮するものがあったのではないかなと思います」

 

――三浦さんは5レース全部に出る中で他のメンバーのレースも全部見たと思います。他のメンバーのレースは見ていていかがでしたか。

 「部を代表して僕を含め3人がレースをしているのであって、妥協する選手がいなかったのがとても良かったと思います。『これくらいでいいか』とレースをしている人は誰一人いなくて、1ポイントでも明治のポイント前にするために頑張っている姿を見て僕はうれしかったです。チームが一丸となって一つの目標に向かっているという思いになれました」

 

 

――団体戦でもあり、引退レースでもあった大会が終わって感じることはありますか。

 「やはり寂しいですし、正直まだみんなと一緒に部活をしたい思いがあります。2月から週5で練習して、週2の休みも他の部員たちと自主練という形で海に出て、みんな『もういい』と一瞬なりました。しかし団体戦が終わると名残惜しいというか居心地が良すぎてこの部活から離れたくないという気持ちがあります」

 

――今年度は主将としてチームを引っ張る立場でしたが、この1年を振り返るといかがでしたか。

「やはり4年生が毎年異なるわけで、各代で色があるものだと思っています。僕たちの色を探しながら試行錯誤していくのは楽しくもありますが、壁にぶち当たることもありました。部内でけんかをすることもありました。(ボードセーリングは)正直1人乗りなので個人スポーツではありますが、部がいい方向に進んでいくようにみんなが考えてくれて、すごいくいチームができあがりました」

 

――今後残る後輩たちに期待することはありますか。

 「個人戦の優勝もやはり明治が取ってほしいです。あとは団体戦の連覇もやってもらいたいです。他には風が強いときに絶対に負けない明治をなくさないでほしいというのはあります。期待することや、やってほしいことがたくさんあります」

 

――ありがとうございました。

 

[出口千乃]

※写真は本人提供