
(115)直前インタビュー 古賀友太/日本選手権・20キロ競歩
オレゴン世界選手権の日本代表選手選考会を兼ねた今大会はエース・古賀友太(商4=大牟田)が紫紺をまとうラストレース。世界への一歩を踏み出すために。大会への思いなど前日会見でのインタビューをお届けする。
◆2・20 第105回日本選手権・20キロ競歩(六甲アイランド)
――今の心境と明日への意気込みをお願いします。
「20キロメートルWのレースは久しぶりで昨年度の3月以来となります。私自身緊張する気持ちもありますが、わくわくする気持ちの方が大きいです。明日のレースに関しては高橋選手(富士通)や野田選手(平30商卒・現自衛隊体育学校)など実力が強い選手が多く出場されますのでそこに食らいついて、いい順位と派遣設定記録の1時間20分を切っていいタイム、順位でゴールできるようにしたいなと思います」
――今回の日本選手権に向けての今までの準備状況をお願いします。
「昨年出場した大会としては5月、6月、9月、10月に全て1万メートルでありますが、その大会に出場しました。タイムもこだわってはいましたが、勝ち切るということをテーマに取り組んできました。そのレースの結果としては良かったのでタイムはまだ満足いっていませんが、勝ち切るということは達成できたので今回の日本選手権でそれを生かせればなと思います。1月に実業団の方々と宮崎で合宿をさせていただきまして、非常にいい練習をここまで継続してできています。大きな故障もなくこられているところは力が付いているのかなというふうに思っております」
――古賀選手がトップ選手に追い付くために必要なこととそのために取り組んできたことを教えてください。
「スピード自体に関しては3年生の時に出場した1万メートルまた5000メートルで他の選手に付いてではありますが、いいタイムを出すことができて、スピードが付いてきたかなと感じています。今の課題としてはそのスピードを維持する上でまだフォームが安定しないというところがあります。日本代表で出場されるような選手と比べまして、まだロスオブコンタクトという浮きの違反を取られることが私は多いです。レーススピードの中でも安定したフォームになるように、現在までにかけてコーチや監督とそれを模索しながら相談して練習で一回一回試しながらここまでやってきて改善もしてこられたと思います。なので、それを今回の日本選手権で発揮して方向性が間違っていないというのを確かめられたらなと思います」
――東京五輪の補欠で過ごされたと思いますがその経験からご自身の糧、財産となったものはありますか。
「昨年の東京五輪で補欠には選んでいただきましたが、補欠止まりというところでやはり悔しい気持ちが大きかったです。その中で池田選手(旭化成)、川野選手(旭化成)の入賞や活躍を見て、最近まで一緒に学生として同じレースで戦っていた先輩方がいきなりシニアの舞台で活躍するところを見ると私も国際舞台でメダルを取れる選手になりたいという気持ちが大きくなりました。練習の中できついところであっても耐えられるようなところが増えてきましたし、主に精神面で東京五輪を終えて負けてられないなという気持ちが出てきたかなというふうに思います」
――明大での4年間で自分が一番成長できたと思うポイントとその理由をお願いします。
「明大での4年間で学んだこと、糧になったことは、明大の方向性というか部活の中で自主性というところを大事にしております。自分がこうしたいというトレーニングであったり他の実業団の方と合宿で一緒になった際に意見を交わした取り組みであったり練習の内容、フィジカルも含めてですが、そういうところで自分がしたいと思ったことは自由にやらせていただきました。向上心がないと落ちていくこともあると思いますが、しっかりと上の選手に食らいつくとか追い越すためにどうすればいいかとか自分で考えた上でそれを実行して、振り返って次に生かすという作業を繰り返すということが自分の4年間の中で一番学んだことだと思います。それは今後も学生を卒業した後も生かせることなのかなというふうに思っております」
――ありがとうございました。
[出口千乃]
※写真提供:日本陸上競技連盟
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