(109)箱根駅伝事後インタビュー⑦/加藤大誠
箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。
今回は9区を走った加藤大誠(営3=鹿児島実)のインタビューです。(この取材は1月4日に電話で行われたものです)
――昨日のレースを振り返っていただけますか。
「昨日のレースは悔しいレースとなりました。元々シード権獲得、5位が目標だったのですが、それに遠く及ばず14位という結果は本当に悔しい結果でした。また応援してくださる皆さまの期待を裏切る形となってしまったなと思っています」
――9区を任せると言われた時はどういうお気持ちでしたか。
「率直に悔しかったのですが、どこに行ってもやることは変わらないので、頑張るしかないと思っていました」
――走り始めた時のご自身のお気持ちとしてはいかがでしたか。
「走る時はシードに追い付くぞという気持ちで走っていました」
――レースプランというのはいかがでしたか。
「全体を通して刻んで走るというのが目標だったのですが、元々の設定したタイムよりも遅くなってしまいました」
――設定タイムはどれくらいでしたか。
「大体2分55秒前後のペースで行けるのが理想だったのですが、そうはいかなかったです」
――国士大に追い付かれた時はどんな感じでしたか。
「そこまでスピードに差はなかったのですが、力が残っておらず、あれ以上のペースで刻むことができなかったので、付いていけませんでした」
――橋本選手(大輝・営4=須磨学園)にはどんな気持ちで襷を渡されましたか。
「あの時は記憶が飛びかけていたので、何を言ったのかは覚えてないですが、橋本さんが笑顔で元気に走っていったというのだけは覚えています」
――区間11位という結果についてはいかがですか。
「2区を知っている分、9区であのようなタイムでしか走れないというのは本当に悔しいことですし、自分の力を最大限発揮できなかったなと思っています」
――往路の走りというのはいかがでしたか。
「箱根は難しいなと感じました」
――富田選手(峻平・営3=八千代松陰)が区間2位の走りをされましたが、その走りを見てどのように思われましたか。
「全部は見たわけじゃないですけど、すごいなとは思っていました」
――復路は6区から9区が全員3年生というところで、そのあたりに何か思いはありましたか。
「やはり往路の4区から復路の9区までエントリーできたというのはとても大きいことですし、3年生いいなと思います。ですが、全員が力を出せたかというとそうでもないので、より勝負強さなどを身に付けていかないといけないなと思っています」
――今年度は強さを追い求めてきたと思うのですが、力を発揮できなかった要因は何かありますか。
「要因はさまざまありますが、箱根駅伝予選会ではあれほど走れているにもかかわらず、箱根ではあれだけ走れていないというのは、ピーキングなどいろいろなものがずれていたのかなと思っています。僕はまだ自分のレースの分析をしていないのであまり言えませんが、本来の力を出せないというのは、いろいろな面で力不足なのかなというふうに思います」
――今後はどのような対策をしていきたいですか。
「まずは単純にタフさを身に付けないとなという感じですね。タイムや結果が安定していないことが大きいので、橋本さんのようにタフさやどんなレースでも安定して走る力、練習でもがんがん引っ張っていける力を身に付けていかないといけないなと思っています」
――今後の意気込みをお願いします。
「ラストイヤー、泣いても笑ってもあと1年、箱根へのチャンスもあと1回になっているので、やはり最後は自分の力を100%以上出し切ったレースができるよう、タフさを身に付けて頑張っていきたいと思っています」
――ありがとうございました。
[萩原彩水]
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