
(101)箱根駅伝直前インタビュー⑯/鈴木聖人駅伝主将
シード落ちの悔しさから1年。速さだけではない、勝ち切る強さを追い求めここまでやってきた。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では圧巻のトップ通過。続く全日本大学駅伝(以下、全日本)では7位に入り、シード権を獲得するなどその実力は確かだ。昨年度の雪辱を果たし、強い明大を取り戻すために。思いを襷に込め、箱根路を駆け抜ける。
第16回は鈴木聖人駅伝主将(政経4=水城)のインタビューです。(この取材は12月11日に電話で行われたものです)
――足の状態はいかがですか。
「アキレス腱(けん)の不安要素が消えてきて、少しずつ走りに集中できるようになってきています」
――合宿の手応えはいかがですか。
「この時期の富津合宿はいいスタートを切れていないということが、昨年度、一昨年度と続いていました。今年度は考えながらしっかりできていて、手応えとしてはロードをしっかり走れました。箱根駅伝(以下、箱根)に向けてロードの感触を確かめることができたので良かったです」
――もう最後の箱根ですね。
「本当にこの4年間長いようで短かったです。その中でも全部が全部充実した内容ではなくて、シード権を取れる時があれば昨年度のように全日本で3位に入ったのに箱根でシード落ちする年もありました。後悔をしたくなくて、自分の代から求めているものを変えました。速さが売りだった明治にプラスで強さを求めました。勝ち切るというのを選手一人一人にミーティングの際には伝えることによって、意識させて、それがやっと実ってきていると感じます」
――最後の箱根に懸ける思いはいかがですか。
「ふと振り返ってみると、区間賞を取るという言葉を言ったことがありませんでした。区間3番や流れを変えるであったり、チームに貢献するなどと言っていました。区間賞という言葉を出すことは簡単なのですが、言ったからにはそれなりの力を持っていないと結果を出せないと思います。少しびびって言えなかったのですが、やはり自分の中でそのようなワードを言っていかないとそれに伴った練習もできないし、意識もできないので今年度は自分に逃げずに無理であっても区間賞という言葉を出したいです。2区で区間賞というのはなかなか言えないのですが、4区や5区あたりであったら区間賞取りたいというのは言っています。自分にプレッシャーをかけて最後いい結果で終わらせたいので、そういった面では今までより思いが強いと思います」
――希望区間で2区や5区を上げていましたが。
「今は2と4と5になっています。2区であれば、1区のいい流れを崩さずにそのまま3区に渡すのが大事だと思っています。今の明治は他の区間ではいい走りができる選手がすごく多いと思うので2区で耐えれば順位が上がると思います。2区の仕事としては区間賞よりはもらった順位をできるだけ落とさずに集団で固まって最後もがいて次の区間に流れを渡すのが2区の仕事だと思っています。4区であれば1区2区で耐えて3区4区で徐々に順位を上げていくのが仕事だと思っています。そのようなことを考えると区間賞の走りをすることが一番流れを変えて、チームがシード権を確実に取れるのではないかと思っています。4区であれば区間賞の走りをしたいなと思っています。5区は2年間経験していて昨年度は悔しい思いをしました。力は昨年度より確実に付いているので、そういったことをトータルで考えると、区間賞を目指したいなという思いがあります」
――短距離部門、競歩部門についてはいかがですか。
「関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)で2部に降格したことがいいきっかけだったというか、本当は落ちてはいけないのですが、1部にはい上がりたいという思いがみんなありました。それでチームの輪がまとまりました。部門関係なくおめでとうやお疲れ様などそういったところで昨年度にはなかった競走部としてチーム一丸になれたと思っています。最後のトラックのMARCH対抗戦でも短距離の石川(雅也主将・法4=新居浜東)は応援に来てくれていて、短距離の選手も応援してくれているのは感じています。競歩だったら古賀(友太・商4=大牟田)が1年の時からずっとすごくて、五輪候補になったり日本学生対校選手権では1位を取ったり、すごい選手が身近にいるのはすごいプラスになっています。最後自分たちがいい形で終わらせて競走部として、いい1年だったねって、関東インカレで1部昇格して箱根でもシードを獲得して良い流れを崩さずに終わらせたいと思っています」
――意気込みをお願いします。
「チームの目標である5位以内を獲得できるように、自分が任された区間で区間賞を取るような走りをして最後いい形で終われるよう頑張りたいと思います。応援のほどよろしくお願いいたします」
――ありがとうございました。
[大橋直輝]
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第98回箱根駅伝まで、あと2日。
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