
(98)箱根駅伝直前インタビュー⑬/金橋佳佑
シード落ちの悔しさから1年。速さだけではない、勝ち切る強さを追い求めここまでやってきた。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では圧巻のトップ通過。続く全日本大学駅伝(以下、全日本)では7位に入り、シード権を獲得するなどその実力は確かだ。昨年度の雪辱を果たし、強い明大を取り戻すために。思いを襷に込め、箱根路を駆け抜ける。
第13回は金橋佳佑(政経4=札幌山の手)のインタビューです。(この取材は12月11日に電話で行われたものです)
――直前合宿の手応えはいかがでしたか。
「直前合宿では余裕を持って練習を全てこなすことができたので、状態が戻ってきているというのを感じることができましたし、残り1カ月で間に合うのではないかなと感じています」
――直前合宿で具体的に力を入れた部分はありますか。
「一番はケアに時間を使って、ジョグのところでもペースを上げ過ぎずに疲労を抜くなどして、ケガをしないためにいろいろ工夫して行いました」
――世田谷246ハーフマラソンとMARCH対抗戦に出場されたことで、その後の練習に生きてきた部分はありますか。
「どちらもペース走という形で練習の一環として走らせていただき、力を戻すきっかけになったと思っています。レースの雰囲気というのを箱根駅伝(以下、箱根)に向けて経験しておきたかったので、そういった点でもいい練習になったのではないかなと思います」
――今年度を振り返ってみるといかがでしたか。
「昨年度の箱根からケガが続いてしまっていて、今年度は思うように走れない時期が多かったのですが、その中でもフォームを見直したり補強に力を入れたりしてきたので、今後競技を続けていく上でしっかりと土台をつくっていくことができたのではないかなと思っています」
――走れない期間にモチベーションを維持できた理由は何かありますか。
「やはり最後の箱根に向けて最後まで諦めたくなかったですし、そこでやらなかったら後々後悔するので、そういうのをモチベーションに練習に取り組んでいました」
――箱根まで1カ月を切りました。今の心境をお聞かせください。
「残り1カ月を切ってそこで大学の競技は一区切りがつくので、そこに向けて緊張感もありますし、最後の箱根を走りたいという思いで集中して取り組めていると思います」
――箱根のエントリーメンバーに入った4年生の方はそれぞれどんな方ですか。
「鈴木(聖人駅伝主将・政経4=水城)は今年度すごいチームを引っ張ろうとして、うまく言葉で伝えられない部分もしっかりと走りで引っ張ってくれました。手嶋(杏丞・情コミ4=宮崎日大)も鈴木と同様、走りでチームを引っ張ってくれました。橋本(大輝・営4=須磨学園)は最後の箱根を走りたいという思いでストイックに練習に取り組んでいたので、その姿を見て頑張ろうと思えた下級生もいると思います。佐久間(秀徳・商4=国学院久我山)は中距離から長距離に来て、長距離に取り組んでいなくても箱根をしっかりと目指すことができるというのを体現してくれています。みんなチームを引っ張ってくれるいい上級生として見本になっているのではないかなと思います」
――金橋選手にとって箱根はどういう舞台ですか。
「大学に進学する上で一番目標にしていた大会ですし、やはりお正月でテレビを見ている人も多いので、そういった意味で結果を残したいというか、今までお世話になった人に恩返しできる舞台かなと思っています」
――お世話になった方に走りで思いを伝えたいというのはありますか。
「両親や祖父母以外にも、今までお世話になった先生方にもテレビだと見ていただけるので、そういった点では箱根が一番恩返しの場にはもってこいなのかなと思っています」
――後輩にはどのようなものを残して卒業したいですか。
「やはりシード権を取って来年度の出雲駅伝といったいろいろな大会に出場する機会を与えたいです。また走りの面では、自分のようにケガばかり繰り返してきても、しっかりと練習に取り組めば、箱根で結果を残せるんだぞというような走りを見せることができたらいいなと思います」
――最後に箱根に向けての意気込みをお願いします。
「大学生活最後の箱根で、しっかりと自分が納得できるような走りをして、チームに貢献したいと思います」
――ありがとうございました。
[萩原彩水]
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第98回箱根駅伝まであと3日。
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