
(97)箱根駅伝直前インタビュー⑫/佐久間秀徳
シード落ちの悔しさから1年。速さだけではない、勝ち切る強さを追い求めここまでやってきた。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では圧巻のトップ通過。続く全日本大学駅伝(以下、全日本)では7位に入り、シード権を獲得するなどその実力は確かだ。昨年度の雪辱を果たし、強い明大を取り戻すために。思いを襷に込め、箱根路を駆け抜ける。
第12回は佐久間秀徳(商4=国学院久我山)のインタビューです。(この取材は12月12日に電話で行われたものです)
――初めて箱根駅伝(以下、箱根)のエントリーメンバーに選ばれましたが、選ばれた時率直な感想としてはいかがでしたか。
「50人近くいる中から16人に選ばれたというところで、しっかり責任を果たさなくてはいけないなというのと、気を引き締めないといけないなと考えました」
――佐久間選手は今年度から本格的に長距離に挑戦し、箱根を目指してやってきましたが、一年間を振り返っていかがでしょうか。
「集大成の年になりますが、悔いのない競技生活を続け、送ることができているなと感じています」
――長距離への移行で一番苦労したことは何ですか。
「8月、9月の長距離への移行の出だしにすごく苦労しました。1週間の中に連日3回距離走があって、後半になるにつれて足が動かなくなってきたり、他の選手と比べて余裕度がなかったり内臓疲労で戻してしまったりというところがあったので、そこには苦労しましたね」
――長距離に移行する中で気を付けたことは何かありますか。
「1500メートルの競技結果がある程度出ていたので、だから長距離も走れると思わないように心掛けていました」
――長距離と1500メートルの一番大きな違いというのはどのように感じていますか。
「一定の動きやリズムをいかに続けられるかというのが長距離で大切になってくるなと感じています」
――佐久間選手は1500メートルの明大記録を今年出しましたが、1500メートルをやってきたことが今長距離に生かせていると感じますか。
「長距離のメンバーと今一緒に練習している中で、ショートインターバルの際はかなり余裕を持って練習がこなせています。1500メートルをやってきて、そのようなスピードに慣れているところが生きてきているのかなと感じています」
――佐久間選手が思う自身の持ち味はどこですか。
「1500メートルに限らず自分の大切な時に結果を出すところや、ラスト400メートルからのラストスパートというのは非常に自分の中で持ち味だと思っています」
――この4年間を振り返って辛かった時期と楽しかった時期はいつですか。
「辛かったのは2年生の時ですかね。ケガをしているわけではなかったのですが、なかなか結果がついてこなくてすごく苦労しましたし、少し気持ちの面でも陸上に集中できない時期がありました。逆に3年生の東京選手権から日本選手権までは本当に楽しかったですね。中学、高校は全国大会に出場するところで終わっていてそこで結果を残すことはなかったのですが、初めて全国の舞台で結果を出せたり、日本選手権という社会人を含めた舞台で自己ベストを更新したりできたというのがすごく楽しかったですし、2年生の時に苦労したかいがあったなという印象です」
――箱根を走る上で目標はありますか。
「チームに貢献するのが一番だと思っているので、チーム総合5位以内を達成するためにやれることをやりたいと思っています。そういった中で自分に求められているのは区間賞を取ることではないので、そういったところを冷静に見極めて堅実な走りをするのが僕の目標です」
――最後に意気込みをお願いします。
「競技者として最後の大会になるので、本当に悔いが残らないように、今までやってきたことや自分自身を信じて走りたいと思います」
――ありがとうございました。
[入野祐太]
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第98回箱根駅伝まで、あと4日。
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