
(96)箱根駅伝直前インタビュー⑪/櫛田佳希
シード落ちの悔しさから1年。速さだけではない、勝ち切る強さを追い求めここまでやってきた。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では圧巻のトップ通過。続く全日本大学駅伝(以下、全日本)では7位に入り、シード権を獲得するなどその実力は確かだ。昨年度の雪辱を果たし、強い明大を取り戻すために。思いを襷に込め、箱根路を駆け抜ける。
第11回は櫛田佳希(政経3=学校法人石川)のインタビューです。(この取材は12月13日に行われたものです)
――現在のコンディションについてお願いいたします。
「現在は全日本、予選会が終わってから12月まで肉離れのケガで長期離脱をしていたこともあって、現時点ではベストコンディションとは言えないです。少しずつ練習をこなせてきているので箱根駅伝(以下、箱根)までには間に合わせたいなという気持ちで頑張っています」
――ケガの影響はまだありますか。
「肉離れをしたということで、癒着といって筋肉が完全にくっつき合っていなかったり、変な方向にくっついてしまったり、本来のフォームで走ることができなくなってしまいました。また自分に合ったフォームを作っていって、自分自身の力を取り戻していこうかなというふうには考えています」
――合宿ではどこを強化しようと臨みましたか。
「合宿前の課題であった肉離れをしてからの体力低下と筋力低下、2つの要点を考えました。最初は肉離れをしてフォームが変わった状態で走るということになると、他のところをケガする可能性が高くなってしまうので、合宿は練習量を少しずつ減らして、そこから徐々に基盤をつくっていくような形で頑張っていきました」
――櫛田選手自身の目標はありますか。
「毎年区間賞を目標に頑張っているのですが、今回はケガもあったので控えめで区間3位以内を取れれば上出来なのかなと思います」
――今年1年を振り返っていただきたいです。
「今年はケガばかりでチームに迷惑を掛けてしまいました。その中でどこの筋肉が足りないのかだったり、疲労回復面だったり、普通に走るだけでは分からない知識というのをしっかり身に付けることができたので、そういった面では良かった1年なのかなと思います」
――故障期間中新たに取り組まれたことはありましたか。
「コーチや監督とのコミュニケーションが増えてどのような目標を立て、どういう管理をしていったら良いのか相談することが多くなりました。自分だけでは立てられなかったメニューを組むことができたので、そういったところから少しずつ変わっていったのかなと思います」
――箱根に向けて現在の心境はいかがですか。
「今ケガをしてかなり遅れているという状況ではあるのですが、特別なことはしないで自分のコンディションを取り戻すことだけを考えて箱根に臨んでいきたいと考えています」
――箱根はどんなレースになると思われますか。
「全くもって箱根は何が起こるか分からないのですが、全体的にベストコンディションの走りをすることができればかなり上位の方、先頭集団の方に付いていって走ることができると思っています。強いて言うならキーポイントの2区から出遅れがなければ上位の方で自分の方に襷が回ってくるのかなと思います」
――箱根で活躍しそうな選手はいらっしゃいますか。
「今勢いがあるのは同期の杉本龍陽(政経3=札幌日大)です。彼はスタミナとスピードを兼ね備えたバランスのいい選手なので期待しています」
――箱根に向けて意気込みをお願いいたします。
「箱根は自分の中で最後の集大成という面があるので、そこで結果を出せる選手になれるように後の日数を頑張りたいと思います」
――ありがとうございました。
[桑原涼也]
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第98回箱根駅伝まで、あと4日。
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