(92)箱根駅伝直前インタビュー⑦/下條乃將

2021.12.27

 シード落ちの悔しさから1年。速さだけではない、勝ち切る強さを追い求めここまでやってきた。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では圧巻のトップ通過。続く全日本大学駅伝(以下、全日本)では7位に入り、シード権を獲得するなどその実力は確かだ。昨年度の雪辱を果たし、強い明大を取り戻すために。思いを襷に込め、箱根路を駆け抜ける。

 

 第7回は下條乃將(情コミ3=東京実)のインタビューです。(この取材は12月11日に電話で行われたものです)

 

――今の調子はどのような感じですか。

 「この間合宿があり、その疲労が少し出てきてあまり良くはないです。まだ時間はあるので無理せず少しずつ上げていければいいなと思っています」

 

――合宿の疲労があるとのことですが、距離をかなり踏んだ感じですか。

 「合宿の目的が距離を踏んで、ベースづくりというのをメインでやると佑樹さん(山本駅伝監督)から言われて、量を結構踏んだので疲労がたまっているなというのをかなり感じています」

 

――合宿の手応えはどのような感じですか。

 「合宿自体はポイント練習もしっかりこなせたのでかなり良かったという感じがしています。全体的にポイントも楽ではなかったのですが、きつくなることは特になかったのでいい感じだと思います」

 

――箱根まで1カ月を切っていますが今の心境はいかがですか。

 「エントリーされる前の時点で、よほどのことがない限り落ちることはないだろうと思っていたので、特に何かエントリーが出てという感じではないです」

 

――昨年度はメンバーの座を脅かすとおっしゃっていました。今年度は変化を感じるのですが、いかがですか。

 「今年度は結果が出て、激坂最速王決定戦も走れました。チームのメンバーに入ることができて、昨年度のメンバーの座を脅かすというところから一つステップアップしたと思います。しかし、小澤(大輝・政経3=韮山)や聖人さん(鈴木・政経4=水城)、手嶋さん(杏丞・情コミ4=宮崎日大)のような主力選手との差ははっきりとあるので、次は主力の座を脅かして小澤たちに『下條強くなったな』と言ってもらえるくらいに頑張っていきたいと思っています」

 

――同級生だと小澤選手を意識しているのですか。

 「小澤よりかは富田(峻平・営3=八千代松陰)の方がどちらかといえば意識しています。入学した時から小澤は強くて『下條には負けないな』という感じで言われて、悔しいので勝てるように頑張りたいと思いながらずっとやっています。富田は最初、それほど持ちタイムは変わらなかったのに、どんどん上に行ってしまったので、負けたくないなと思ってやっています」

 

――昨年度の箱根は給水で走られていました。現地で箱根を見てこの1年はどのように過ごしてきましたか。

 「富田の給水をして、その後富田が失速してしまい、もっと何かできたはずだという思いと、チームとして結果を残せず悔しい思いがありました。次こそは絶対にメンバーに入って、付き添いでも何でもやるぞという気持ちで1年やってきました」

 

――個人目標は何ですか。

 「今のところ区間10位以内で走らないと、チームの目標に対して足りないと思っています。区間10位が最低限で、区間5番あたりを目標としています。今のところは聖人さんが2年生の時の走りくらいを目安に考えています」

 

――今年度1年振り返ってみて一番成長したことはありますか。

 「今年度一番成長したことは、練習が昨年度よりもできるようになったことです。昨年度はできなかった練習ができていたというのもあるので、そういう部分が成長したというのはあります」

 

――意気込みをお願いいたします。

 「箱根は走るなら5区という感じなので、全力で駆け上っていきたいなと思っています。ハチマキにも書いてある『一走入魂』という自分のモットーを大事にして、しっかり気持ちの込もった走りで山を登れればいいなと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

[出口千乃]

 

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第98回箱根駅伝まで、あと6日。