
(87)箱根駅伝直前インタビュー②/新谷紘ノ介
シード落ちの悔しさから1年。速さだけではない、勝ち切る強さを追い求めここまでやってきた。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では圧巻のトップ通過。続く全日本大学駅伝(以下、全日本)では7位に入り、シード権を獲得するなどその実力は確かだ。昨年度の雪辱を果たし、強い明大を取り戻すために。思いを襷に込め、箱根路を駆け抜ける。
第2回は新谷紘ノ介(政経1=世羅)のインタビューです。(この取材は12月12日に電話で行われたものです)
――現在のコンディションはいかがですか。
「だんだん調子が上がってきていて、今の調子だったら自信を持ってスタートラインに立てる感じです」
――箱根駅伝(以下、箱根)のエントリーメンバーに選ばれたことについてはいかがですか。
「自分の中では厳しいかなと思っていたのですが、16人に選んでもらってまず安心したのと同時に、箱根に向けて頑張っていかないとなと思い、気持ちを改めました」
――選ばれるとはあまり思っていなかったのですか。
「可能性はあるかなと思ったぐらいで、そんなに自信はなかったですね。エントリーの直前にあったMARCH対抗戦もあまりいい結果とはいえなかったのでどうかなと思っていました」
――MARCH対抗戦は自身にとってあまり納得のいかない結果だったのですか。
「はい、そうですね。箱根に絡んでいくには最低でも1万メートルで28分台が普通だと思っていたので、MARCH対抗戦はそれには程遠い結果になってしまいました」
――世田谷246ハーフマラソン(以下、世田谷ハーフ)に関しては上位でフィニッシュしましたが、それは自信につながりましたか。
「予選会と全日本のエントリーメンバーに入ったものの出走はできなくて、そこで悔しい思いをしていたので、その悔しい気持ちを世田谷ハーフにぶつけようと思って走りました。そこでは合格点ぐらいの走りはできて、その成績を考慮してもらって(箱根のエントリーメンバーに)選んでもらったと思うので、世田谷ハーフでの走りは自信になったかなと思います」
――冬の合宿では、前半シーズンや夏より力が付いたと感じましたか。
「30キロ走があったのですが、夏走った30キロに比べて走っていて余裕度も違うし、足の疲労具合なども全然違いました。やはり夏より成長していると実感できたので、そこは大きかったと思います」
――鈴木聖人駅伝主将(政経4=水城)は普段どんな方ですか。
「聖人さんは、いつでも元気です。遠くにいても声が聞こえるような感じですね。この前の合宿の時も、風呂場が2つあって聖人さんと違う方に入っていたのですが、隣から聖人さんのしゃべっている声が聞こえてきていました。みんな合宿で疲れているところで、わーってすごく聞こえるから元気だなーと思っていました(笑)」
――4年生は最後の舞台になりますが普段から話したりしているのですか。
「そうですね。アドバイスをもらったり、常に練習でも前を引っ張ったり、走りでも行動でもさまざまな場面でチーム全体を引っ張ってくれたのでとてもお世話になりました」
――メンバーの中で注目している選手はいますか。
「小澤さん(大輝・政経3=韮山)です。世田谷ハーフに向けてもアドバイスしてくださったり、普段から話をしてくださってお世話になっているので頑張ってほしいと思っています。また、自分もいい走りをして小澤さんに恩返しをしたいです」
――駅伝を走る上で、自身の強みはありますか。
「自分は集団の中で走るよりも単独走の方が走りやすいです。1人でも自分のペースで押していけるので、どんな展開になっても前を追ったり逃げたりする走りをできるかなと思います」
――最後に、箱根の意気込みをお願いします。
「箱根は幼少期から夢見ていた舞台です。春のトラックシーズンの結果から見れば、メンバー入りするような選手ではなかったのですが、こうやって箱根の舞台で走れるかもしれないところまで上がってくることができました。そこに行くまでに応援してくださった方が多くいるので走って恩返ししたいですし、まずは箱根を走るという夢を叶えるために絶対出走したいと思います」
――ありがとうございました。
[覺前日向子]
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第98回箱根駅伝まで、あと9日。
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