(81)箱根駅伝直前インタビュー(番外編)②/古賀友太

2021.12.19

 シード落ちの悔しさから1年。速さだけではない、勝ち切る強さを追い求めここまでやってきた。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では圧巻のトップ通過。続く全日本大学駅伝(以下、全日本)では7位に入り、シード権を獲得するなどその実力は確かだ。昨年度の雪辱を果たし、強い明大を取り戻すために。思いを襷に込め、箱根路を駆け抜ける。

 

 今回は競歩部門のエース・古賀友太(商4=大牟田)のインタビューです。(この取材は11月30日に行われたものです)

 

――競歩部門の代表として4年間を振り返っていかがですか。

 「あっという間だったなというのが正直な感想で、これまで故障をすることはあったのですが、大きな故障はすることなくここまで来られたので、コンスタントに結果を残すことができたかなとは思っています」

 

――競歩部門で変わってきたことはありますか。

 「最初私が入学した当初はトレーニングの理論をよく理解していませんでした。させられている練習といいますか、言われたメニューをただやるだけと言いますか。他にも、追い込めば追い込むだけ強くなるといった短絡的な考え方をしていたので故障にもつながってしまいました。三浦康二コーチという方がいらっしゃるのですが、その方が入って来た時にトレーニングの理論や効率的に力を付けていく方法を競歩部門のみんなに教えてくださり、そこからトレーニングの理論を理解して、やりすぎるということも無くなりましたし、その後部全体としての故障も減りました。競歩部門としても結果が出てきたと思っています」

 

――関東学生対抗選手権(通称:関東インカレ)のことを思い出すといかがでしたか。

 「私が2年生の時に出場させていただいたのですが、そこで個人で失格という形に終わってしまいました。結果的にチームは2部落ちという形になってしまい、そこから責任はずっと感じていました。1部2部の開催自体が2年ぶりの形だったのですが、1部に上がるために貢献したいという気持ちが強かったので、そういう思いを持って臨んできました。私は3日目に出場したのですが、それまでどの種目もかなりいい流れで持って来てくれていたので、個人としては1位でフィニッシュして勢いを加速させ、競歩ブロックとしては3人で大量得点を稼ぐというのが目標でした。それを達成できて、実際チームが1部に上がることができたので、そこはホッとしたかなという感じです」

 

――例年になく三部門の一体感があることについて、古賀さんも感じるところはありますか。

 「練習においてもブロック間関係なくトレーニングを教え合う場面も昨年、一昨年よりも増えました。ブロック間で寮、アパートと住んでいるところは別なのですが、食事の時とか入浴の時とか、練習とプライベートを境なくブロック間で接せていると思うので、そういうところは良いと思います」

 

――競走部全体で好きなところはありますか。

 「やはり自主性があるところが他の大学より良いのかな、明大の良さなのかなと思っています。それぞれ自分の目標があって、それを達成する計画を立て実行できる点ですね。他よりも管理されているわけではないので、自分で考えてやれるところがやはり明大の良さだと思います」

 

――長距離部門の中で自主性が生きている部分など見受けられたりしますか。

 「ポイントの練習でもその後に自分で練習している選手がいたり、普段のポイント以外の練習でも主にメンバーに入るような選手は自分で決められたメニューよりもプラスでやっていたりいます。そういうプラスアルファでできる人が多くいるので、それは走るだけに関わらず、ストレッチだとか補強だとかウエイトだとかそういう補強の面でも、自分で考えてやっているなと思います」

 

――長距離部門の選手に力強い応援メッセージをお願いします。

 「他の優勝候補と言われる大学にも劣らない層があると思っていますし、力もあると思います。これまで明大は記録会とかは良いけど駅伝では走れないというような言われ方をされることもあったのですが、今年はそんなことはないと思っています。箱根駅伝は注目されますが、楽しんでやってくれたら良いと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[飯塚今日平]

 

古賀選手へのインタビュー記事は12月21日発行の明大スポーツ第516号(箱根駅伝特集号)にも掲載されています。ぜひご覧ください。

 

第98回箱根駅伝まで、あと14日。