
(22)全日本選手権直前インタビュー 佐藤伊吹
(この取材は12月15日に行われたものです)
――現在のコンディションはいかがですか。
「東日本選手権が終わってから、この前一つ試合(都民大会)があったのですが、そこに向けて調子も下がらずに、ジャンプの確率も東日本選手権の時よりは良くなっているので、調子は割といい感じです」
――全日本選手権に向けて課題はありますか。
「東日本選手権では、ジャンプもそうですが、スピンで少し取りこぼしや加点がもらえない部分があったので、ジャンプがもし良くなかったとしてもそれ以外のところで点数を取るために、今は練習からも手を抜かないでやるようにしています。あとはジャンプでフリップの確率が少し悪いので、そこを重点的にやっています」
――今回のプログラムについて教えてください。
「SP(ショートプログラム)は昨年と同じなのですが曲のテンポが早くて、FS(フリースケーティング)も難しくて。昨年は結構『やるのに精いっぱい』という感じだったので、今年も挑戦しようと思っています。そこの部分では踊りが慣れてきて、ステップも昨年よりスムーズにできるようになったと思うのでその部分を見てもらいたいです。FSは新しい曲にして、プログラム全体を通して流れが途切れないようにというのを意識しているので、ジャンプや振り付け、スピン、全部含めて一つのプログラムとして流れがあるように、最後に向けて盛り上がるようにできたらなと思っています」
――1月も帯広で試合が待っていると思うのですが、年末年始を通しての心持ちを教えてください。
「一昨年も1月の初めにインカレがあって、その時もお正月は休めるわけではなかったので、まあ今年も少し休んで、でもそこで気持ち切らさないで、少なくともインカレまでは頑張り通したいと思っています」
――2021年のスケート生活を振り返ってみて、どんな1年でしたか。
「コロナや五輪でリンクが閉まっていたのが今シーズンは結構大変でした。その中でも(練習が)できるリンクを探したり、自主練をしたり、リンクでできない分をどう取り戻そうかなというのを自分でも考えながらやっていたので、どうすればベストかというのを工夫して取り組めたシーズンだったと思います。最終的に東日本選手権はかなり危なかったのですが全日本に進めることができたので、それはその時に頑張っていてよかったなととても思います」
――21歳になって変わったことはありますか。
「いやぁー、変わったことですかね。あーなんだろ(笑)21歳は自分の中では幼いと思ってしまうのですが、(世間一般的に)21歳は全然大人だと思うので、演技にももっと大人っぽさとかを反映させなければいけないなというのは気にしています」
――2022年の目標は何ですか。
「そうですね。大学4年生になる年で、そこは一つ区切りの年だと思っているので、とにかくこれまで長い間やってきた分、悔いが残らないようなシーズンにしたいです」
――フィギュアスケートは、大学卒業後は続けないのですか。
「はい。4年生で引退するつもりです」
――ということは、来年はスケートと就活を並行して行うのですか。
「今もちょこちょこいろいろあるのですが、就活もしっかり考えなければいけないなと思っているので、そういう風になると思います。(だとすると大変ですね…)そうですね。来年はさらに忙しくなると思います」
――全日本選手権の目標をお願いします。
「まずは、SPでノーミスの演技をしてFSに絶対に出場したいです。5年連続で出ていてもFSに進めなかった年があるのですが、今シーズンの新しいプログラムも気に入っているので、そこは絶対にFSを全日本で滑りたいというのは強く思っています。まずそこを一番の目標にしています。FSに出場したら、あとは思い切り演技をするだけだと思うので、そこでノーミスの演技をして自己ベストを出したいなと思っています」
――応援してくれている方へのメッセージをお願いします。
「今回の全日本はしっかりお客さんが入ると思うのですが、私の中では、声援や拍手がすごく力になっているので、今回もSP、FS共にいい演技ができるように頑張るので応援よろしくお願いします」
――ありがとうございました。
[西脇璃緒]
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