
(40)インカレ直前インタビュー③/東山直樹、小長井崚真
石井組の集大成を見せつける。12月8日より開幕する全日本大学選手権大会(以下インカレ)。今季はいまだ王座をつかみ取れていない明大。創部100周年の節目の年に戴冠を。この大会に懸ける思いは計り知れない。関東第3代表として臨む明大の戦いは、12月11日、高知大と宮崎産業経営大の勝者との2回戦から幕を開ける。悲願のタイトル獲得へ、負けられない戦いの火ぶたが切られようとしている。
今回はMF東山直樹(商4=東京ヴェルディU―18)とDF小長井崚真(商4=京華)へのインタビューをお届けします。
東山
――4年間で一番の思い出は何ですか。
「一番はやはり2年前のインカレの決勝です。自分はスタンドから見ていたのですが、あの試合が一番思い出に残っています。やはり史上初の5冠というところもありますし、スタンドの雰囲気が自分の中でも鳥肌が立つほどで、印象深かったです」
――部員ブログに「ただ努力するのではなく、努力した先とのつながりを意識する」と書いてありましたが、そう感じたきっかけなどはありますか。
「下級生のころは、仕事やサッカーで大変な中で、毎日全力でやっていましたが、日々全力でやるだけでその先を意識していなかったなと思います。その先に、将来自分が何をしたいのかがあまりなくて、就活を通してそこはすごく考えさせられました」
――4年間を共に過ごしてきた同期にはどのような思いがありますか。
「下級生のころにみんなでつらい思いをしたので、最後はインカレをしっかり全員で優勝して、笑って終わりたいと思います」
――栗田大輔監督にはどのような思いがありますか。
「サッカー面ではもちろんなのですが、人間力の向上という面でもすごく指導していただいて、ここまで成長できたのは栗田監督のおかげでもあるので、すごく感謝しています」
――インカレに向けて、意気込みをお願いします。
「自分としてもサッカーをやるのがこの1カ月と少しで最後になるかもしれないので、自分の持つ全てを出して、チームを引っ張っていきたいと思います」
――ありがとうございました。
小長井
――唯一の一般生として苦労はありましたか。
「周りは全国の中でも名前を残してきた人たちでしたが、自分は強いチームにいたわけではないので、最初は部になじむことがすごく難しかったです。入部してからも、一般生と推薦生との区切りがある中で、一般生として何ができるのかということを日頃から考えて行動していました」
――4年間でどのようなことを学びましたか。
「一番学んだことは、人間性の部分だと思います。日頃から、ミーティングなどで栗田監督が話をしてくださるのですが、1人の選手である前に1人の人間としてどうあるべきかということを大切にしています。自分の基準ではなく明大サッカー部の一員として周りから見られているという環境の中にいることで、自分自身も大きく成長することができたと思います」
――同期への思いを教えてください。
「自分たちの代は1、2年生の時に苦労して、大変な代だったと思います。ここまで4年間積み上げてきたものを発揮する場としてインカレが残っているので、12月25日に最高の景色を見ながら、笑えたらいいなと思います」
――後輩たちにはどのようなことを伝えたいですか。
「明大体育会サッカー部というのは、伝統と歴史があります。その伝統や歴史を守りながら自分たちの色に染めていくことが一番だと思うので、後輩たちは後輩たちらしく明治のサッカー部を体現してくれればいいなと思います」
――インカレに向けて、意気込みをお願いします。
「コロナ禍ということもあり、試合運営をできているのはさまざまな人の支えがあるからだと思います。明治を支えていただいているOBの方やスポンサーの方、そしてサッカー部に関わる全ての皆さまに対して、自分たちがどのような4年間を過ごしたか見せることができる集大成だと思うので、優勝という結果を残して、最後に栗田監督を胴上げして引退できたらなと思います」
――ありがとうございました。
[井澤怜音]
◆東山直樹(ひがしやま・なおき)商4、東京ヴェルディU―18、174センチ・65キロ
◆小長井崚真(こながい・りょうま)商4、京華、174センチ・77キロ
関連記事
RELATED ENTRIES