
(88)「僕たち明治は早稲田に勝たなければいけない」滝澤佳之FWコーチインタビュー
今回は滝澤佳之FWコーチ(平13政経卒)のインタビューをお送りする。今年度のFWの戦いぶりや明早戦への思いを伺った。
――今年度のFWの強みを教えてください。
「例年と違う雰囲気を持っており、それがはっきりと出たのが帝京戦です。スクラムで劣勢に立たされたときに、バランスが良いからなのかそこだけで終わらせないという面があります。そのため、今年のFWはトータル的に面白いチームだと思います。同じものを毎年つくろうと思ってしまいますが、今年は今年の良い所を使ってチームをつくろうという代なのかなと思います」
――若い選手が多くFWで出場していますが、その中での苦難はありますか。
「圧倒的に経験が少ないので若手が持つ特有のぬるさがあります。厳しさというものは上級生にならないと分からないところもあるからこそ、ゲームでの経験というのがあると思います。実際に試合に出ることで早くそういうものに触れて切磋琢磨(せっさたくま)し合っているのではないかと思います」
――コーチをしていてうれしいと感じる時はいつですか。
「勝った時はもちろんですが、選手のちょっとした成長を見ることができたときです。今の4年生は下のチームにいることが多い選手が多い苦しい代です。それでも、一人一人最後まで諦めずに頑張っている代だと思います」
――コーチに就任してから一番印象に残っている試合はどの試合ですか。
「帝京に初めて勝った試合です。福田健太(平31法卒・現トヨタヴェルブリッツ)の代だったと思います。実際帝京とは物すごい壁がありました。そのチームに初めて勝てたというのは大きかったです」
――大学時代に思い出に残っている試合はありますか。
「試合よりも、普段の生活の方が思い出ですね。一つの目標に純粋にやれることは本当に学生までだと思います。社会人でもラグビーを続けましたが、学生時代みたいに一つになるということはありませんでした。思い返しても、あの4年間は特別な時間だったと感じます」
――早大のイメージはいかがですか。
「強いです。勝ちたいなと思わされるチームです。学生の時代から変わりません。僕たちは明治なので勝たなきゃいけないと思っています」
――明早戦、選手権とどういった方向性でFWを完成させていきますか。
「完成することはありません。しかし、個人的にもう一回帝京と戦いたいので、ただ一戦一戦やっていくだけです。FWは新しくというよりは、精度をいかに上げていくか、一回一回の練習をいかに大切にしていくかです」
――ありがとうございました。
[内山嶺、牛嶋淳太郎]
◆滝澤 佳之(たきざわ・よしゆき)平13政経卒。
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