(39)インカレ直前インタビュー②/小林春稀、越智英行

2021.12.03

 石井組の集大成を見せつける。12月8日より開幕する全日本大学選手権大会(以下インカレ)。今季はいまだ王座をつかみ取れていない明大。創部100周年の節目の年に戴冠を。この大会に懸ける思いは計り知れない。関東第3代表として臨む明大の戦いは、12月11日、高知大と宮崎産経大の勝者との2回戦から幕を開ける。悲願のタイトル獲得へ、負けられない戦いの火ぶたが切られようとしている。

 今回はFW小林春稀(商4=東海大相模)とMF越智英行(情コミ4=千葉U-18)へのインタビューをお届けします。

 

小林

――4年間で成長したところはどこですか。

 「明大に入り前線でも守備をして、戦術理解を深めなければいけないということを感じました。そこが下級生の頃から課題だったのですが、4年間を通じて一番成長できたと思います。また、高校時代まではサッカーにおいて与えられたトレーニングの意味をあまり考えたことが無かったのですが、明大に来てからしっかりと考えるようになりました。あとはやはり、目上の人への気遣いや言葉遣い、挨拶という基本的な部分も4年間を通して成長したと思います」

 

――1年生の頃からケガに苦しまれていましたが、振り返っていかがでしたか。

 「サッカーができないということは自分自身とてもつらかったです。しかし『リハビリでも強くなれる』と栗田大輔監督から言われ、そこから自分の強みや弱みをもう一度整理して、自分の足りないところを考え、患部外のトレーニングなどに取り組みました。昨年度の前期のリーグ戦最終節で復帰し、初出場でゴールを決めるという結果につながり、言っていたことに間違いはないのだということを実感しました」

 

――同期への思いはいかがですか。

 「このメンバーに出会えたことに本当に感謝しています。インカレが最後の大会になりますが、自分たちが下級生の頃から積み上げてきたものを発揮し、勝利のために全力で、同期のためにも自分のためにもやりたいと思っています」

 

――後輩へのメッセージをお願いします。

 「後輩たちにはもう一度3冠を取ってほしいです。本当に下級生は実力がある選手がそろっているので、毎日の練習をひたむきに取り組み、来年度活躍してほしいです」

 

――インカレでの目標を教えてください。

 「自分はケガでずっと試合に出ていなかったので、まずはメンバーに選ばれるようにしたいです。普通にこなすのではなく、自分の武器であるドリブルで飛び抜けた存在、また存在感を示さないとメンバーに入れないと思うので、早く復帰してメンバーに入ることが目標です」

 

越智

――4年間を振り返っていかがでしたか。

 「楽しいことばかりではありませんでしたが、チームで優勝をつかんだ時や結果が出た時、自分の成長を感じることができた瞬間はつらかった分うれしかったし思い出になっています」

 

――栗田監督への思いを教えてください。

 「まず本当に出会えて良かったなと率直に思います。自分が少しでも変化を生み出して意識しているところに気付いてくれるような監督で、自分もこういった大人になりたいと思いました。人としての全てを教わったと言いますか、人生の中でも親やさまざまな指導者に教わってきましたが、より深く広く教えてくれた監督です」

 

――後輩に向けたメッセージをお願いします。

 「今の立ち位置や評価を気にせずに、自分がやるべき課題に向き合い、他の人と比べずに自分がどうなりたいかという目標のために頑張ってほしいです。もう一つは、やり切ってほしいです。今思うと4年間はあっという間だったので一日一日を無駄にしないでほしいと思います」

 

――インカレに向けて、そして残りの期間での意気込みや目標をお願いします。

 「インカレは今年度のチーム、そして4年間の集大成として結果を出し、見ている人に元気や感動を与えられるような試合や振る舞いをして、明大サッカー部の価値を多くの人に知ってもらいたいと思います。個人としては、どのような立場であってもチームのために向き合い、インカレで優勝するために自分ができることを精いっぱいやり抜きたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[正野真由夏]

 

小林春稀(こばやし・はるき)商4、東海大相模高、171センチ、63キロ

◆越智秀行(おち・ひでゆき)情コミ4、千葉U-18、180センチ、75キロ