
(21)ボッチャ日本代表が待つ本戦へ! 明大が優勝/2022ボッチャ東京カップ予選会
歴史的快挙を成し遂げた。11月20日に行われた2022ボッチャ東京カップ予選会。大学選手権東日本大会には全5チームが参加した。明大を代表し、明スポからはボッチャ担当1年生の3人が出場。数々の強豪が立ちはだかったものの、チーム一丸となったプレーで見事優勝。ボッチャ日本代表〝火ノ玉JAPAN〟が待ち構える本戦出場を決めた。
※写真撮影の際のみマスクを外しております。その他新型コロナウイルス感染対策を徹底した上で行っております。
◆11・20 2022ボッチャ東京カップ予選会(武蔵野総合体育館)
明大――1位
【準決勝】
対順大戦 〇明大4{4―0、0―1}1順大
【決勝】
対杏林大戦 〇明大6{2―0、4―0}0杏林大
[出場選手]
中村、山岡、渡辺
「必ず優勝してみせる」(山岡慎・政経1=明大中野八王子)と張り切って臨んだものの、予選プールから苦戦を強いられた。第1試合・順大戦と第2試合・杏林大戦では、得点を奪うことさえかなわない。実力差を見せつけられたチームの士気は、序盤から大きく低下した。
それでもルーキーたちは、試合の合間に調整を繰り返す。まずは1勝することを目標に挑んだ第3試合・専大戦。第1エンドは両チームの球がジャックボールにくっつくまさかの事態に。状況は変わらず1-1の同点という展開へ。接戦が続く第2エンド中盤、中村謙吾(情コミ1=明大中野八王子)が〝ミラクルショット〟を放ち、一気に流れを引き寄せる。その1球はそのまま得点に結びつき、2-1で専大を撃破。「気持ちを引き締めて臨んだ試合で結果を出せた」(中村)。前半戦を終え、チームに活気が戻り始める。
予選プールを3位で通過し、決勝トーナメントに進出した明大。準決勝では順大と再び火花を散らした。試合を重ねるごとに進化し続けたチームは、早々と3点を先制する。落ち着いたプレーで失点を最小限に抑え、3-1で勝利。予選プールでの雪辱を果たした。残るは運命の決勝戦。順当に勝ち上がった杏林大ボッチャ部が立ちはだかる。「もはや勝つ以外の選択肢はなかった」(渡辺悠志郎主将・情コミ1=渋谷教育学園渋谷)。第1エンドは苦戦しながらも、なんとか2点を先制する。第2エンドは苦手な遠距離勝負に。投球ごとに形勢が目まぐるしく変わる大混戦が続く中、とうとう相手にコートの端までジャックボールを動かされる。このままでは逆転負けしてしまう絶体絶命の危機。ここで渡辺の〝魂の1球〟がジャックボールをコート外に弾き出す。コート中央に配置し直されたジャックボールを、最後は相手が捉えることができなかった。締めくくりのアプローチまで集中力を切らさなかったチームは、ボッチャ部を相手に見事勝利。優勝を勝ち取った。
2年前に本格始動した明スポボッチャ担当。創設以来数々の大会に出場するも、優勝を果たすことは無かった。今回の戦果はボッチャ担当の新たなる歴史の幕開けだ。次なる戦いは来年度4月、東京体育館で開催予定の2022 ボッチャ東京カップ本戦。一般参加者とパラリンピアンが、ボッチャで対戦できる唯一の機会となる。「自分たちのプレーをすれば絶対勝てる」(山岡)。新進気鋭の選手たちは〝火ノ玉JAPAN〟を前にどんな活躍を見せるのか。物語はまだ、始まったばかりだ。
[渡辺悠志郎]
試合後のコメント
渡辺主将
――本戦に向けて意気込みをお願いします。
「本戦出場は夢のようなことで、まだ実感が湧きません。今後も練習を積み重ね、着実に力をつけていきたいです。明大代表として、大学生東日本代表として本戦でも精いっぱい頑張りたいです」
中村
――大会を振り返っていかがですか。
「2連敗した時は、来たことさえ失敗したと思っていました。自分の中では気持ちが切れていた中で周りの声掛けもあり、なんとか気持ちを持って臨んだ試合で結果を出せました。そこからは大会自体が自分たちのものであるかのように思う展開が続きました。まさにミラクルです。奇跡のような優勝だと思います」
山岡
――試合の振り返りをお願いします。
「正直疲れました。こんなに集中したのは大学に入って初めてだったので(笑)。大事な場面、ピンチの場面で悠志郎(渡辺)と謙吾(中村)がミラクルショットを出してくれたので自分も流れに乗れたと思います。連敗したときは心が折れかけましたが、諦めないで気持ちを切らさなくて良かったです」
〝これがボッチャだ!!〟(本紙9月号より抜粋)
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