(65)~playback~ 柳翔太「組織の中での動き方を学べた4年間だった」

2021.11.18

  「強い明治を取り戻す」。新体制発足時、飯沼蓮主将(営4=日川)はスローガンに込める意味について言及した。3連覇の懸かる関東大学対抗戦、そして日本一奪還に燃える全国大学選手権へ。紆余曲折を経て迎える最後のシーズン。4年生に明大での4年間についてとラストシーズンへの意気込みを伺いました。

 

 第16回は柳翔太(営4=明大中野)のインタビューをお送りします。(この取材は10月20日に行われたものです)

 

――ラグビー部に入部したきっかけを教えてください。

 「元々付属の明大中野でラグビーをしていて、八幡山のグラウンドで練習するのが基本的な活動でした。そこで明大ラグビー部の先輩方への憧れや、大きな舞台で活躍する明治の選手たちを見て憧れていたからです」

 

――4年間を振り返っていかがですか。

 「とても成長できた4年間だったと感じています。大きな試合に出ることはかなわなかったですが、その目標に向かっていく過程で、いろいろな挑戦で学んだことがあります。また100人という大きな部活で自分がどういった行動をしていくべきなのか。チームために何をするか、組織の中での動き方を学べた4年間だったと思います」

 

――お世話になった先輩はいらっしゃいますか。

 「たくさんいらっしゃいます。個人的に誰か1人というわけではなく、ルビコンの下のチームでリーダー的な役割を担ってくださって先輩たちを尊敬しています。自分が今そういった立場になってみて、あの人たちが引っ張ってくれたから僕たちが成長できたと感じているので、そんな先輩たちのようになれたらいいなと思って、この1年間やってきました」

 

――4年生として意識していることはありますか。

 「言葉で引っ張ることと、体を張るということです。あとはラグビーを楽しむことを忘れないことです。最後ずっとやってきた4年生の仲間たちとやれるのも最後なので、楽しみながらやっています」

――後輩たちに伝えたいことはありますか。

 「なんでも挑戦してみることじゃないですか。先輩たちの目を気にして、出るくいは打たれるじゃないですが、自分が1年生の時は気にしてしまった点があるので、人の目を気にせずに、せっかくの大学生活なので出しゃばってみることも大切だと思います。そこから学べることもあると思います」

 

――印象に残っている試合を教えてください。

 「見ていた試合だと、2年前の選手権決勝で早稲田に負けた試合です。ラグビーだけじゃなくて、勝負の場、勝ち負けが決まる場に絶対はないと感じました。明治は正直勝てると思っていましたし、それで早稲田があれだけ準備をしてきて優勝して、それだけ準備や試合に懸ける気持ちを早稲田から学んだと思います。出場した試合は昨年度のこの時期に行われた慶応との練習試合です。相手はBチームの選手が出てきて、こちらはCチームが出ていて結局引き分けでした。ルビコンが1年間やってきた一つのまとまりが見えた試合でした。どんな相手でも自分たちにフォーカスすることができれば戦えると感じました」

 

――4年間での思い出を教えてください。

 「みんな楽しくやっていることです。大学生になってまで全員が同じ環境にいます。これだけ話ができるのは同じ環境にいるからです。互いに大抵何を思っているか分かることはなかなかないと思います」

 

――改めて柳選手にとって、〝MEIJI PRIDE〟はどういった意味がありますか。

 「明治という看板を損なわない強さを持つことと普段の行動にも誇りを持つことです。そういった点でスキを見せないチームになるべきです。もちろん強さというのは応援してくれる人に応援という形で返さないといけません。普段の行動は日本一になった時に目標とされるチームにならなければ、ラグビー界に恩返しができないです。ラガーマンは普段からあのようなチームのように過ごさないといけないと思われるようなチームになることが大切です」

 

――今後の意気込みをお願いします。

 「チーム全体で日本一を目指してやっていくので、その中で自分ができることを見つけて、徹底して取り組んでチームの日本一に貢献したいと思います」

――ありがとうございました。

[田中佑太]

 

◆柳 翔太(やなぎ・しょうた)営4、明大中野高、169センチ・79キロ

昨年7月ごろからアコースティックギターを弾いている。『More Than Words』をよく弾くそう。