
(61)~playback~ 福田陸人「チームを勢い付かせる」
「強い明治を取り戻す」。新体制発足時、飯沼蓮主将(営4=日川)はスローガンに込める意味について言及した。3連覇の懸かる関東大学対抗戦、そして日本一奪還に燃える全国大学選手権へ。紆余曲折を経て迎える最後のシーズン。4年生に明大での4年間についてとラストシーズンへの意気込みを伺いました。
第12回は福田陸人(法4=国学院栃木)のインタビューをお送りします。(この取材は10月21日に行われたものです)
――明大に入ったきっかけを教えてください。
「僕の先輩である武井日向(令2商卒・現リコーブラックラムズ東京)さんと高校が一緒で、高校の時に(武井選手が)キャプテンをしていてとても尊敬していました。高校でも一緒にプレーをしていて、大学でもまた一緒にプレーをしたいと思ったのがきっかけです」
――4年間を振り返っていかがですか。
「(自分自身が)日々成長していることを感じられましたし、寮生活が初めてだったので毎日仲間と一緒に暮らすのが楽しかったです」
――プレー面で特に成長した部分はどこですか。
「周りを見ることです。高校の時までは、ボールキャリーやポジショニング、アタックの時にどこを狙うかというのは感覚でやっていました。ですが、状況判断をしてからプレーをすることで周りを見られるようになり、そこは自分にとって大きく成長した部分だと思います」
――入部当初に目指していた選手像はありましたか。
「僕は結構口下手なので、入部当初はプレーで体を張ってチームを引っ張れたらいいなと思っていました」
――今、その選手像にはなれましたか。
「たぶんなれたと思います(笑)」
――初めて紫紺を着た時のことを教えてください。
「始めて紫紺を着たのは去年です。去年はコロナ禍で試合ができるかどうかもわかりませんでした。試合に出ることは自分の進路にも関わってくることなので、出なくてはいけないと思っていました。出場できた時は八幡山でやったということもあり、代表として出ているからには恥ずかしいプレーできないなと思って、その時はがむしゃらに一生懸命やりました」
――今までで一番印象に残っている試合を教えてください。
「去年の早明戦です。試合前のミーティングで(箸本)龍雅(令3商卒・サントリーサンゴリアス)さんが泣いて、僕たちに話をしてくれました。その時チームに一体感が生まれて、僕も伝統がある試合に出させてもらうということで、とても気持ちが高ぶり『やってやろう』という思いが強くなりました。やっていくうちにチームに勢いがあるというのがとても感じられて、やっていて楽しかったです」
――今だからこそ後輩に伝えたいことはありますか。
「ひたむきに頑張ることですかね。下のチームに今いるとしても頑張っていればいずれ報われる時が来ると思いますし、下にいるからってふてくされない方が自分の今後のためにもなるし、成長する糧にもなると思います。とりあえず後輩はみんな応援しています。僕らが卒業した後も知っている後輩がたくさん出てくれるとうれしいので、腐らず頑張ってほしいです」
――チーム内での役割を教えてください。
「ボールキャリーやブレークダウンでのジャッカルといった接点の部分でチームを勢い付かせることです。ボールキャリーでは少しでも前に出て、チームがピンチの時にはジャッカルをして、チームを優位に立たせる部分が僕に求められている役割だと思います」
――改めて福田選手にとって、〝MEIJI PRIDE〟とは何ですか。
「〝MEIJI PRIDE〟は当たり前のことを当たり前にすることです。私生活でもラグビーでも当たり前のことを当たり前にやらないと成長できないと思います。この一個一個という部分が試合でも大切になってくると思います」
――今後の意気込みをお願いします。
「これからどんどんレベルの高いチームになって気が抜けないので、ここからもっと伸ばして自分たちで明治スタイルというのを観客の人たちにも見せて、優勝したいと思います」
――ありがとうございました。
[安室帆海]
◆福田陸人(ふくだ・りくと)、法4、国学院栃木高、174センチ・97キロ
最近ハマっていることは前期で同部屋だった吉田爽真(情コミ1=国学院栃木)が入れるコーヒーを飲むこと。「今日も飲みました。おいしかったです(笑)」。
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