(51)〜playback〜 小澤翔「4年生としての姿を後輩に見せる」

2021.11.04

 「強い明治を取り戻す」。新体制発足時、飯沼蓮主将(営4=日川)はスローガンに込める意味について言及した。3連覇の懸かる関東大学対抗戦、そして日本一奪還に燃える全国大学選手権へ。紆余曲折を経て迎える最後のシーズン。4年生に明大での4年間についてとラストシーズンへの意気込みを伺いました。

 

 第2回は小澤翔(情コミ4=桐蔭学園)のインタビューをお送りします。(この取材は10月20日に行われたものです)

 

――明大に入った理由を教えてください。

 「明治はFWに伝統があるチームということが分かっていて、高校からFWをやっていたので大学は伝統のあるところに行きたいと思いました。また、明治の〝前へ〟という素直さや熱さが僕には合っていると思ったので明治に行くことを決めました」

 

――4年間を振り返っていかがでしたか。

 「競争率が高いチームの中でいい時も悪い時もありました。一つ言えるのは自分自身成長できたということです。ラグビー面でも私生活の部分でも自分で考えることが多いので考えて努力し続けるということが学べ、成長できる部分が多かったと思います」

 

――4年間で一番印象に残っている試合はありますか。

 「自分が出ていない試合ですが、2年生の時に大学選手権決勝で負けた試合は一番印象に残っています。自分が試合に出られず悔しい中で応援するという状況でしたが、目の前で先輩たちが負けているのを見て、絶対に次は自分が国立に立ちたいという気持ちになった試合でした」

 

――4年間でつらかった時期はありましたか。

 「3年生の3月くらいにケガをして2カ月くらい休む時期があって、その時期もきつかったですが復帰してまたすぐにケガをしてしまって、また2月くらい休んでというのが続きました。復帰できてもいまいち自分のいいパフォーマンスができなかった時期はとてもつらかったです。その時は同期と励まし合って助けられました

 

――同期の中で尊敬している人はいますか。

 「小林翔大(営4=明大中野八王子)です。ルビコンのチームにいますが一貫性があってずっと向上心があるプレーヤーです。仲が良くて近くにいる存在として自分も努力しなければと思わせてくれます」

 

――4年生はどういう学年ですか。

 「いい意味で落ち着いています。盛り上がるところで盛り上がれないという感じはありますが、比較的仲が良くていい代だなと思っています」

 

――4年生になる時に苦労したことを教えてください。

 「チームとしては、練習中の雰囲気が悪いとコーチ陣から言われていて最近まで話し合っていたので、雰囲気づくりが大変だと思っていました。個人としては、ジュニアのキャプテンをやらせてもらうこともあって、去年よりはみんなの前で話す機会は増えています。そのため、自覚を持って練習して生活するのもそうですし、言葉選びもいつもより違う意識をしなければいけないので大変です」

 

――後輩に伝えたいことはありますか。

 「残り3カ月くらいになってきて時間は限られていると感じているので、下級生だからとか関係なく1日を大事にして自分自身を高めて努力してほしいなと思います

 

――今のチームの雰囲気はいかがですか。

 「自分は今ジュニアとして、どちらかというとAチームをサポートする立場にあります。Aチームを目指すというのはもちろんですが、4年生として引っ張るためにもプレーで見せていい雰囲気でできているのではないかなと思います」

 

――改めて小澤選手にとって『MEIJI PRIDE』はどういった意味がありますか。

 「FWとしてスクラムは絶対に負けられないというのはもちろんですが、一つ一つの行動に対して明大としてのプライドを持って、練習でも厳しい選択をして自分を高められるのかということだと思います。この1年間で自分たちの『MEIJI PRIDE』を見つけようと言っていたので今自分が思っているのは、プライドを持って行動するということです」

 

――最後にこれからの意気込みをお願いします。

 「個人としては、少ない試合数ですがAチームに絡んで紫紺を着ることができるように日々努力していくしかないです。チームとしては、4年生としての姿を後輩に見せて日本一になるために頑張っていきたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[豊澤風香]

 

◆小澤 翔(おざわ・かける)情コミ4、桐蔭学園高、175センチ・93キロ

オフの日は自転車でカフェ巡りをする。「下北沢にある少し普通でないスタバによく行きます(笑)」。