(57)箱根駅伝予選会事後インタビュー⑤/丸山幸輝、櫛田佳希

2021.10.28

 スタートの号砲を待つ選手たちを、張り詰めた空気が覆う。そこでは風が強く吹いていた。秋晴れの空の下、第98回東京箱根間往復大学駅伝予選会(以下、予選会)が行われた。41の参加校から箱根駅伝(以下、箱根)に進めるのはたった10校。数秒の差が箱根への運命を分ける過酷な戦いだ。そんな中、明大は見事総合1位通過。順当な結果だと言われる裏には、アクシデントやそれぞれの箱根路にかける思いがあった。1年の幕開けに欠かせない大舞台、そのスタートラインに立った選手たちの声を聞いた。

 

 第5回は丸山幸輝(文4=佐久長聖)、櫛田佳希(政経3=学校法人石川)のインタビューです。(この取材は10月23、24日に電話で行われたものです)

 

丸山

――予選会の感想はいかがですか。

 「予選会は、チームに貢献する走りをすることが目標でした。しかし、正直自分の走りが箱根出場の結果につながったかというとそういうわけではなくて、4年生としてふがいない走りとなってしまったというのが一番の反省点です」

 

――他大の選手をうまく使って走りたいとおっしゃっていましたがプラン通りにいきましたか。

 「スタートからずっと出遅れて、うまく流れに乗れずに後半どんどんタイムが落ちてしまう結果になってしまいました。自分の理想とするレース展開にはなりませんでした」

 

――アクシデントなどがあったわけではなく、スタートからずるずると。

 「はい。状態も結構良くて、万全な状態でスタートラインに立っていたので、ここから少しずつ原因を突き止めていこうと思っています」

 

――現時点で今回見つかった課題はありますか。

 「予選会に向けての調整練習は1週間前までうまくいっていたのですが、1ヶ月前など長く見ると、あまり練習がうまくできていない現状でした。監督とも話したのですが、自信のなさからレースも後ろからになってしまったのかなと思います。そのような反省点はありますので、これから改善していきたいです」

 

――4年目の駅伝シーズンですが、今年のチームの印象はいかがでしょうか。

 「夏の強化練習では、例年と比べてより距離を踏んだり、選手同士のミーティングの中で、どんな意味や目的を持って一つ一つ練習するかということを話してやっていて、気持ちや意識の面で変わった部分が大きいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

櫛田

――今日のレースの振り返りをお願いします。

 「スタート直後に転倒やアクシデントがあって後方からのスタートとなってしまったこと、そのアクシデントもあって自分の中で引いてしまったこと、その二つが反省点です。ただ、前半から後半にかけてしっかりと先頭集団まで追い付いて、そこからまたペースを刻むことができたのは良かったです。ただ、ラストスパート競り負けてしまったというところもあるので、良かったところと悪いところ総じて50点ぐらいが妥当かなと思います」

 

――どんなアクシデントですか。

 「自分は転んでいないのですが、人の足に引っ掛かって転んだ人を見てペースを落とし、そこから後ろの方に行ってしまったというのが一つのアクシデントです」

 

――自己ベストを残しましたが、ケガの影響は残っていないでしょうか。

 「しっかり夏の強化練習をこなせて、そこからケガもなかったので、ケガの後遺症みたいなものはなかったです」

 

――レースプランは何か考えていましたか。

 「先頭集団に序盤から付いて、そのまま自分で引っ張ることはなく先頭を引っ張ってくれる人に付いていって、後半そこから徐々に自分でペースを上げていこうというのが本来のプランでした。ただ、前半から後ろにいってしまったので、プラン通りにはいかなかったです」

 

――今後への意気込みをお願いします。

 「昨年度シード権を落として、どこが悪かったかはしっかりミーティングをして、修正してきました。修正ポイントを直せてきていると思うので、これから昨年度とはまた違う明大を見せていけるのではないかと思います。自分もそれに置いていかれないように頑張りたいです」

 

――ありがとうございました。

 

[競走部担当一同]

 

第98回箱根駅伝まで、あと66日。