
(54)箱根駅伝予選会事後インタビュー②/杉本龍陽、杉彩文海
スタートの号砲を待つ選手たちを、張り詰めた空気が覆う。そこでは風が強く吹いていた。秋晴れの空の下、第98回東京箱根間往復大学駅伝予選会(以下、予選会)が行われた。41の参加校から箱根駅伝(以下、箱根)に進めるのはたった10校。数秒の差が箱根への運命を分ける過酷な戦いだ。そんな中、明大は見事総合1位通過。順当な結果だと言われる裏には、アクシデントやそれぞれの箱根路にかける想いがあった。1年の幕開けに欠かせない大舞台、そのスタートラインに立った選手たちの声を聞いた。
第2回は杉本龍陽(政経3=札幌日大)、杉彩文海(文2=鳥栖工)のインタビューです。(この取材は10月23日に電話で行われたものです)
杉本
――今日のレースを振り返っていかがですか。
「目標が63分30秒くらいだったのでそれよりは少し遅くなってしまったのですが、チーム10番に入ることができてチームとしても目標であるトップ通過することができたのでよかったかなと思います」
――先日の取材で10番以内が目標と仰っていましたが、今回は思うようにいった感じですか。
「最初の1キロあたりで転倒してしまって、がっつり膝をすりむいてしまったのですが、それもあっていい感じに緊張がほぐれて自分のリズムで走れたのが良かったかなと思います」
――今はケガは大丈夫ですか。
「今は歩くと痛いです」
――自分が思い描いていたレース展開通りには走れましたか。
「そうですね、最初の転倒が予想外でしたけど(笑)、後半上げていくということに関しては予想通りの結果だったと思います」
――風などの影響はありましたか。
「スタートの時に風が吹いてきて日も出ていたのですが、僕自身はずっと集団の中にいたので風とかは特に気にならなかったですね」
――初の予選会は緊張しましたか。
「特に緊張はなかったですね。いつも通りでした」
――大差で明大が1位通過されましたが、その時の心境は。
「ダントツで1位通過はチームとしてはよかったのですが、やはりその前の7人と僕とで差が開いてしまったのでタイムもそうですし順位も40位ぐらい開いてしまったのでそれは自分の中で悔しさはあります」
――ありがとうございました。
杉
――今日のレースを振り返っていかがですか。
「今日のレースは最初から集団走ではなくフリーでレースに臨みました。予想以上に人がゴチャゴチャしていて団子状態のレースになって少し出遅れた部分があったのですが、中盤から巻き返して最低限にまとめる走りをすることができたかなと思います」
――先輩方の走りを間近に見ていかがでしたか。
「自分は最初から後ろのほうに下がってしまってそこからのレースだったので直接先輩方の走りを目で捉えることはできなかったのですが、ゴールしてみて明大の選手が多く上位のほうにいるのを見て、今回は先輩方の走りがあったからこその予選会通過だったなと思います」
――今回のレースの順位やタイムには納得されていますか。
「自分の中ではもう少しいけたのかなと。少し物足りないレースになってしまいました」
――コンディション的には問題ありませんでしたか。
「コンディション的には良かったのですが、他の大学が15キロを過ぎたあたりで1秒を削り出していく中で、自分は前半もたついた部分が後半にきてしまって、そこで少し稼げた部分を稼げなかったかなと思います」
――駅伝シーズンに向けて今日得たものがあれば教えてください。
「今回のハーフを走ってみて中盤以降はけっこう失速してしまったので、自分の課題は後半だなと明確になりました。なのでその後半以降の走りをしっかり上げていけるようこれから練習に臨んでいきたいと思います」
――ありがとうございました。
[競走部担当一同]
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