
(44)駅伝シーズン直前インタビュー⑩/山本佑樹駅伝監督
――いよいよ〝駅伝〟が始まる。喜びも悔しさも味わった昨年度。反撃を誓い迎えた今年度はトラックシーズンで並み居る強豪校にも劣らぬ好成績を記録。さらなる飛躍を目指し夏に行われた強化練習ではおのおの試行錯誤し練習に励んだ。今回は紫紺躍進の立役者となり得る20人の最新の声をお届けする。
第10回は山本佑樹駅伝監督のインタビューです。
――夏の強化練習の仕上がりはどうですか。
「一応予定通りこなせているかなと思います。ただ、ワクチン接種があったり副反応が出たりと、いつもと違うところがありますね」
――1年生の状態はいかがですか。
「東原(豪輝・政経1=大阪)は、春に自己ベストを出してきて順調でしたね。その分、夏に入る前に疲れが出たかなという感じです。尾﨑(健斗・商1=浜松商)、甲斐(涼介・情コミ1=宮崎日大)、新谷(紘ノ介・政経1=世羅)の13分台で入ってきた3人はトラックシーズンはそんなにうまくいっていなかったのですが、夏の強化練習を迎えるところで元気になってきたなという感じです。鈴木(祐太・文1=鎌倉学園)も春に自己ベスト出して、順調にきて、夏の強化練習も苦しみながらもこなせている感じですね。曳田(道斗・政経1=宮崎日大)は東原、鈴木祐と同じ感じで、自己ベストを出していたのですが、夏の強化練習で疲れが出てきて1年生ながらきつい中こなしている感じです」
――グラウンドが改修で使えないことで、選手の練習に影響はありましたか。
「グラウンドの改修はお金がかかることで、やってもらってありがたいというころがあります。今まで寮とグラウンドの行ったり来たりで、何のストレスもなく練習できていたものが、その日どこのグラウンドが使えるかとか、移動があったりだとかありました。しかしそれも一つの経験かなと思って、僕はプラスに捉えてやっていますね」
――今回のAチームの選出理由を教えてください。
「普段の練習のこなしと、直近の強化練習の出来と、そこにプラスアルファ期待値というか、Aチームで経験を積んで力を付けてほしい選手はあえて入れたりしています。逆に加藤(大誠・営3=鹿児島実)とかはじっくり(練習を)やらせたいのでBチームに入れたりしてます。そういうざっくりした基準ですね(笑)」
――佐久間選手(秀徳・商4=国学院久我山)についてはいかがですか。
「当初ホクレン・ディスタンスチャレンジで結果出して、今学生の1500メートルは力が拮抗(きっこう)していて熾烈(しれつ)なのですが、最後学生王者になって卒業するのが良いと思って、日本学生対校選手権に出すつもりでいました。本人にそういう話をしたら箱根駅伝(以下、箱根)を目指したいので夏の強化練習優先でいきたいということだったので、そこは本人の意思を尊重して頑張ってやってもらっていますね」
――前回のお話では箱根駅伝予選会(以下、予選会)は軽く抑えて、全日本駅伝(以下、全日本)に焦点を合わせるということでしたが、そのプランは変わっていませんか。
「そうですね。予選会を軽く見ているわけではないですが一つ、ハーフのレースをこなせる大会になるので、順調にハーフのレースを一本やろうと思います。それで全日本で着実に順位を積んで、シード権をしっかり取って終わりたいという感じです」
――予選会でどんな走りを選手に期待しますか。
「タフなレースになるので、力強いというか強さを見せてほしいというのがあります。本当に一秒一秒を自分で追い込んで、取ってほしいなと。あとそこが箱根のメンバー選考になる唯一のハーフになると思うので、そういった意味では結果を出してほしいなと思います」
――前期の練習の中で取り入れたことはありますか。
「ちょっとボリュームをしっかりこなさないといけないということで、ある程度距離を指定してしっかり走らせました。あとは『臨機応変にどんな状況でも対応できるどっしり構えた部分でのメンタルを』とはよく言っていましたね」
――予選会で狙っていく順位はありますか。
「下馬評ではトップ通過と言われますけど、僕はそこにこだわらずとにかく通過できればと思っています。ですがハーフのレースとしては貴重なものになるので、そこでどれだけいい走りをする選手を多く出せるかが本戦につながると思うので、自然と上位通過がターゲットになってくると思います」
――ありがとうございました。
[競走部担当一同]
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