(53)~highlight~ 亀丸傑「ラグビーを通して人間性も変わった」

2020.11.09

  「一人一人、一つ一つ」。新体制発足時、箸本龍雅主将(商4=東福岡)はスローガンの込める意味について言及した。連覇の懸かる対抗戦、そして日本一奪還に燃える大学選手権へ。紆余曲折を経て迎える最後のシーズン。4年生が〝イマ〟見る景色とは――。

 

 第5回は亀丸傑(総合4=明大中野)のインタビューをお送りします。(この取材は10月29日に行われたものです)

 

――明大での4年間を振り返っていかがですか。

 「一言でまとめると、辛く楽しい4年間でした。1年生の時はいろいろと大変な時期もありましたが、2年生で大学選手権優勝して、そこから3年、4年と本当に充実していたと思います。僕は代で唯一キャンパスが違うので、スタッフや仲間にはたくさん協力してもらいました。両立という面で苦労はしましたが、今もうすぐ教職も取れそうですし、いろいろ経験できた4年間でした。総じて振り返ると楽しかったです」

 

――一番印象に残っている試合を教えてください。

 「2年前の夏に行った東海大C戦ですね。確か夏合宿の時だったので、サニアパークでやりました。この試合、自分は60、70分くらい出場させていただいたんですけど、本当に競った試合で今にも印象に残っています。相手はC戦とは言え、Aチームでも活躍していたような選手が復帰戦として出ていたチームだったので、完全に格上でした。それでも最後逆転して勝ち切れたのは本当にうれしかったです」

 

――明大での4年間を経てご自身に変化はありましたか。

 「高校同期の片倉(康瑛・法4)、小島(昂・法4)と入部した訳ですが、当時は高校でも活躍していただけあって、評価はされていたと思います。当時は視野が狭く、人に強く当たることも多い自己中心的な性格でした。それでも4年間明治でラグビーをやって、下のチームでのゲームを経験するうちに、周囲に気を配ることの大切さというのを感じるようになりましたね。大学4年間、ラグビーを通して人間性も変わったと思います」

 

――春シーズンはどのように過ごされていましたか。

 「基本は自主トレです。ボールはほとんど触らず、家の機材で筋トレをしたり、走ったりしていました。部内でズームを使ったトレーニングが推奨されていたので、帰省しているメンバーたちと一緒にトレーニングもしていました。僕自身春は就活もありましたが、自主トレは怠らずやりました。(今年からコーチが増えた)レスリング、スピード、メンタルコーチですね。レスリングは自分たちの代は過去にやったことがあったので、それを思い出しながら。スピードに関しては、僕たちの知らないような走り方などに特化していて、学ぶことがたくさんありました」

 

――亀丸選手にとってスローガン〝One by One〟とは。

 「僕個人的にはこのスローガンは今年のスローガンとしてものすごく合っていると思っています。というのも、今春思うようにラグビーができなかった中で、明治然り他大もそうですが、チームとして十分に仕上がっていない。そういった中で、一つずつ、一人ずつ、徐々に積み重ねていくという意味を伝える上でこのスローガンはいいなと思います。作った当初はそういった意図がなかったとしてもイマを見れば、すごく合っていますよね」

 

――ありがとうございました。

 

[高智琉大朗]

 

◆亀丸 傑(かめまる・すぐる)総合4、明大中野高、167センチ・72キロ

 昨年のプレゼント交換で貰ったものは、山本龍亮(情コミ4=桐蔭学園)チョイスのお正月に飾るネコの置物。「ものすごく要らなかったです(笑)」