(11)全日本大学駅伝 レース後コメント④(加藤大誠・鈴木聖人)

2020.11.06

 古豪復活へ、ひた走る。昨年度15位から大幅躍進、総合3位となった全日本大学駅伝(以下、全日本)。8区間全員がミスなく襷をつなぐ、まさに層の厚さが光るレースとなった。この結果に満足せず、貪欲に強さを求めて。2カ月後の大舞台、箱根駅伝(以下、箱根)悲願の優勝に向け、挑戦が始まる。

 

 今回はレース終了直後の選手のコメントを振り返る。(この取材は11月1日に電話で行われたものです)

 

7区:加藤大誠(営2=鹿児島実)

――3強崩しを成し遂げました。

 「個人的には青学大に勝ったことはすごくうれしいですし、全員で駅伝ができたなという感じです。区間は8位で僕が一番下ですけど全員で走れたので、そういう意味ではみんなでいい駅伝ができた、力が付いてきたかなと思います」

 

――思い描いたプラン通りに走れましたか。

 「付いていくレースなのか、自分で刻んでいくレースなのかというのは状況によって違うんですけど、食らいつくことはできました。序盤は良かったんですけど、後半はやはり悔しかったです」

 

――7区は強者揃いでした。意識していた選手はいらっしゃいますか。

 「西田壮志(東海大)さんや神林勇太(青学大)さんですね。2人とも同じ南九州出身で、高校1年生の時に僕が故障しながらジョグしていたら軽々と抜かれた思い出があって。その印象が強くてその人たちと走れるというのは光栄でした。学ばせていただくことは多かったんですけど、そういう人たちと走って、神林さんとも合計で70秒くらいの差をつけられているので、そういった力の差を埋めていくことが重要だなと思いました」

 

――2カ月後の箱根に向けて。

 「今回とこの間の1万メートルでは後半の粘りが少し足りなくて、それで大きく前と離されてしまうことが大きいです。それ以外にも細々した部分はあるので、もっと走り込みをして後半粘る意識を持って練習をして、1人でも走れる、集団でも走れる、集団が早く行ってもも自分で耐えられる、いろんな能力を付けていかないといけないと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

8区:鈴木聖人(政経3=水城)

――今の率直な気持ちを教えてください。

 「チームの目標は5位だったので、5位より上の順位の3位というメダルの順位でゴールできたことは素直にうれしいです」

 

――レースの前には監督からどのようなことを言われましたか。

 「お前はアンカーでいくと言われていました。なんとなく長い距離は自分かなと予想していたので、走る前も、東海大とか青学大とか速いと思うんですけど『しっかりお前が考えて、いけると思ったら付いてもいい。自分の好きなようにいけ』と言われたので、本当に自由に、自分の思い通りの走りでスタートすることができました」

 

――襷を受け取った時は4位でした。その時の気持ちを教えてください。

 「先頭が青学大で、2番駒大、3番東海大というように強い大学が先に行って、自分よりも後ろの大学も強い選手ばかりで本当に不安でした。でもしっかり自分の力を出し切れば、戦えるまではいかなくても、脅かす存在にはなれるんじゃないかなと、走る前に気持ちを高めるために思い込んでスタートしました」

 

――途中で吉田圭太選手(青学大)が落ちてきたという場面では、走りに変化はありましたか。

 「吉田さんを抜いた時に、本当は後ろで休憩しようかなと思ったんですけど、やはり自分より格上の選手なので、それで、動きも本来の力を発揮できていないなと後ろから見て感じました。ここで後ろに付くよりは、絶対自分が出た方が先頭にも近づけますし、1位を目指していたので、吉田さんを抜かした瞬間は、ペースを上げて吉田さんが付かないようにしようというのは抜く時に考えました」

 

――箱根への意気込みをお願いします。

 「全日本でメダルを取れたというのは大きな自信になりました。昨年度の箱根はメダルを取れなくて悔しい思いをしたので、今年度の箱根はシード権という考えではなくて、3位以上という考えを持って臨みたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[競走部担当一同]

 

第97回箱根駅伝まであと57日。